日本政府が第2次大戦中、朝鮮人を連行し強制労働をさせたことを否定する態度を批判、告発する全国研究集会が5日、名古屋市で開かれました。主催は強制動員真相究明ネットワーク。約100人が耳を傾けました。
2015年、ユネスコ世界文化遺産に「明治日本の産業革命遺産」が登録されました。遺産登録された一部の施設では徴用された朝鮮人が働かされていたことから、韓国は強制労働がわかる措置を求め、登録されました。しかし、日本政府は登録後、植民地下での国民徴用令に基づいた徴用で違法でないと否定し問題になっています。
金敏?(キム・ミンチョル)氏(韓国民族問題研究所責任研究員)は、当時、儒生が書いた日記から強制の実態を告発しました。地方には徴用する割り当てが決まっているため、村落の職員が夜中に村を襲撃して労働者を捕まえることまでしたことなどを紹介しました。
登録された各地域の実態の報告もあり、国が認識を変え、被害者・遺族に謝罪し補償するよう訴えました。
名古屋での状況は小出裕氏(名古屋三菱・女子勤労挺身隊訴訟を支援する会事務局総務)が報告しました。三菱重工名古屋航空機製作所道徳工場跡地に連行され亡くなった朝鮮人を追悼した記念碑をつくった経緯を説明。三菱重工関係者が一度も顔を出さないことを紹介し「軍事企業として進もうとしていることと関係あるのでは」と批判しました。
6日は名古屋市内をフィールドワークし、動員された工場跡などを見学する予定です。
(3月6日 しんぶん赤旗)