日本共産党の、すやま初美愛知参院選挙区予定候補は9日、設楽ダム本体の予定地(愛知県設楽町)を視察し、住民と懇談しました。田中邦利設楽町議が同行しました。
設楽ダムは国土交通省が三河湾に流れる豊川水系上流の寒狭川につくる計画で、完成すれば総貯水容量9800万立方?と愛知県一の大きさになります。ダムの建設事業費は2070億円で、関連事業費を含めると総額3000億円にものぼる巨大公共事業です。
国交省中部地方整備局は「ダムは利水や洪水を防ぐほか渇水時の流水量の確保などが目的」と説明しますが、「川に水を流すために水をためるのは非常識な理屈だ」「水は余っている。自然を壊すだけだ」と地元住民から反対の声があがっています。
現在、水没予定地では、県道をダム湖の上を通らせる付け替え工事がすすめられ、ダム本体工事の着工に向け、川の流れをう回させる工事が来年度に始まります。
すやま予定候補は、田中議員の案内で橋脚建設やダム建設資材を搬入するための道路拡幅工事を視察。水没地域など地図を見ながら説明を受けた、すやま予定候補は「自然を破壊し、129?のコンクリートの壁ができるのは想像できない」と述べました。水没地域周辺は絶滅危惧種のクマタカやネコギギ(ナマズの一種)のすみかがあり、豊かな自然が広がる貴重な地域です。
すやま予定候補は視察の後、設楽ダムの反対運動に取り組む地元住民の男性と懇談。男性は「山間部の町村こそ『地方創生』の最前線。自然を壊すダムに頼るのではなく、ほかの方法がないのか真剣に検討しなければいけない」と訴えました。すやま予定候補は「このダム事業に大義はない。『自然を破壊するだけのダムは必要ない』の声を国会に届けるためにがんばります」と話しました。