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被爆者の思い継ぐ若者 核兵器廃絶へ決意

 「被爆者の核廃絶の思いを引き継ぐ」「被爆の悲惨さを友だちに伝える」 ―― 。名古屋市内で開かれた「被爆者を励ますつどい」(20日)で、被爆の体験を聞いた若者たちが核兵器廃絶へ、次々と決意を語りました。
 

名古屋で「励ます集い」

 主催は、あいち被爆者支援ネット。11年前に結成され、毎年「被爆者を励ますつどい」を開いてきました。

 今年は被爆者16人をふくめ60人が参加しました。例年より高校生、大学生の参加が目立ちます。

 参加者はグループに分かれて被爆体験を聞き、そのあと若者が感想や思いをリレートークしました。

 「ネットでつどいを知って参加した」という大学2年の男子学生は「母親が広島出身なので原爆問題に関心がありました。被爆の実態を自分と同世代に伝えていく」と話しました。

 大学4年の男子学生は、「卒業論文は私の住む岡崎空襲をテーマに書きました。岡崎空襲でも戦場でない日本本土で多くの民間人が犠牲になりました。戦争や被爆の悲惨さを語り継ぎ、平和な社会をつくりたい」と語りました。

 高校2年生の女子生徒は「修学旅行で沖縄に行き戦争体験を聞いてきました。被爆者の話も『戦争はだめ。平和が大事』と共通しています。『平和の掲示板』をつくって発信しています。今日の被爆体験も発信して多くの友人に伝えたい」。高校3年の男子生徒は「唯一の被爆国だからこそ戦争や核兵器の恐ろしさを伝え、核兵器廃絶、戦争反対の声をあげる必要があると思う。安保法制はおかしい」と述べました。

 若者のトークをうけ、被爆者は「体調が悪いが若い人の、がんばりに励まされ核兵器廃絶の運動が続けられる」「ありがとう。一日でも長生きして若い世代に被爆体験を語りたい」と言いました。

 原爆症認定訴訟(ノーモア・ヒバクシャ愛知訴訟)の結審(来年3月3日)を前に原告の森敏夫さん(90)、川本信夫さん(83)、高井ツタヱさん(78)があいさつ。森さんは裁判支援に感謝を述べ、こう語りました。「国によって赤紙(招集令状)一枚で兵隊にとられ被爆した。原爆症と認めない国の方針になっとくがいかない。安倍政権が強行した戦争法では私のような犠牲者を再び生みだす。廃止すべきだ」。

(12月25日 「しんぶん赤旗」東海・北陸信越のページより)