リニア中央新幹線の建設認可は不当と来春の提訴に向けて運動している「ストップ・リニア!訴訟愛知」は11月22日、名古屋市内でスタート集会を開き、約80人が参加しました。同団体は、「リニアを問う愛知市民ネット」と「リニアを考える愛知県連絡会」が共同し結成したものです。
昨年12月16日に5048人(県内267人)が国交省に対しリニア建設認可取り消しを求めて異議申し立てをしましたが、国交省はいまだに審査を終わらせていません。
開会あいさつで川本正彦共同代表は国交省の対応を待たずに訴訟をスタートさせることにしたと説明しました。
弁護団の関島保雄弁護士は「JR東海のリニア計画がいかに間違っているものか、国民に十分知られていない。裁判を通して世論を喚起し、政治状況を変えないと止められない」と呼びかけ、リニ化計画の問題点を説明しました。ほかの新幹線に乗り入れできないなど全国新幹線鉄道整備法に違反していることや、大井川の減水対策など環境に重大な影響を与えかねない問題を指摘しました。
集会は全体で1000人の原告団をつくるため異議申し立て者から原告を募り、裁判を支えるサポーターを広げたたかうことを呼びかけ、アピールを採択しました。各地の運動を取材してきたジャーナリストの樫田秀樹さんが講演。「市民運動のサポートがあってこそ頑張れる」と激励しました。
原告になることを決意した近藤奎治さん(77)は「家の近くを通るわけではないが、自然を壊すことは許されない。妻にもサポーターをすすめます」と話しました。
スタート集会は沿線各県で行われており、12月6日に岐阜県、12月13日に長野県で予定されています。
(11月24日 「しんぶん赤旗」東海・北陸信越のページより)