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「ツタヤ図書館」反対 小牧市住民投票で多数

 
 愛知県小牧市のツタヤ(TSUTAYA)図書館計画の賛否を問う住民投票が4日、投開票され、賛成2万4981人に対し反対が3万2352人と上回りました。条例は、市長と市議会に結果を尊重することを求めているため、同計画の見直しが確実になりました。同図書館をめぐる住民投票は全国初。投票者数は5万8760人、投票率は50.38%。

 大勢が判明した4日深夜、「小牧の図書館を考える会」の渡邉育代共同代表は会見で「ツタヤ図書館を白紙にすることを求める」と笑顔でこたえました。

 市民がノーの判断を下した計画は、ツタヤを展開するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)を指定管理者とするもの。初のツタヤ図書館として始動した武雄市立図書館(佐賀県)をモデルにしています。

 市民グループは、民間に丸投げすれば司書などの人件費が削られ図書館の質が低下するなどとし、現計画の撤回を要求。3月議会では約38億円の事業費が、7月に約50億円に膨らむ案が市から提示。市民から「小牧版の新国立競技場」と批判が沸騰しました。

 5日未明に会見した山下史守朗(しずお)市長は「一度立ち止まって今の計画の問題点を検証し、よりよい計画となるよう見直したい」としました。

 共産党の安江美代子市議は次のように語ります。「生活が苦しい中、市民の意見を聞かずに50億円の事業を進めることに市民は怒っていた。党市議団は、他党派にも働きかけ、市長に現計画を中止させるよう求め、市民のための図書館づくりにがんばりたい」

(10月6日 「しんぶん赤旗」東海・北陸信越のページより)