「原発の再稼働は本当に必要なのか」―。名古屋市東区で13日、「原発再稼働を考える若者のつどい」が開かれ、青年ら20人が活発に意見を交わしました。
主催は、民青同盟愛意見委員会のよびかけでつくられた「原発と震災を考える愛知青年の会」。4年前の福島原発事故以降、5月連休や夏季休暇を利用し、8回にわたり福島県へ被災地ボランティアをおこなってきました。
今年のボランティア報告も行われました。汚染水の流出問題などいまだに原発事故は収束しておらず、国が責任をもって収束作業にとりくむべきだと指摘しました。
青年らは、昨年5月に福井地裁が出した大飯原発差し止め判決から学ぼうと、原告代表の中嶌哲演氏(小浜氏の明通寺住職)から話しを聞きました。
中嶌氏は世界一の原発密集地帯の福井県で、運転差し止めを請求する権利が十分あると認めた意義を強調。原発の運転停止が国富の喪失につながるという推進派議論について、「豊かな国土とそこに住民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができんなくなることが国富の喪失である」としている判決の高い倫理性を指摘しました。
福島の写真展を全国で開いている井上めぐみ氏(名古屋市在住)からは、仮設住宅など被災地の現状を聞きました。
討論会では青年らは「話を聞くと福島原発事故が収束していないのに原発再稼働は論外」、「安倍首相は電力会社や経済団体からの圧力で再稼働を急いでいる。安倍首相は企業に目が向いて国民に目が向いていない」、「学校で原発は安全でクリーンエネルギーだと教えられた。裏切られた思い。今も同様なら改めねばならない」など活発に話し合わせました。
同会は20日、福井県の高浜原発への日帰りバスツアーを企画しています。参加費は社会人2000円。(学生以下は無料。)問い合わせは民青同盟愛知県委員会052(763)5441へ。
(9月17日 「しんぶん赤旗」東海・北陸信越のページより)