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原爆症認定愛知訴訟で原告尋問 病気の苦しみ訴え

名古屋地裁

 
 原爆症認定申請を却下され、国に却下処分の取り消しを求めた新しい原爆症認定訴訟(ノーモア・ヒバクシャ愛知訴訟)の川本信夫さん(83)、高井ツタヱさん(79)、森敏夫さん(90)の尋問が15日、名古屋地方裁判所(市原義孝裁判長)でありました。

 川本さんは「広島で爆心地から1・5?の所で川遊びをしていて被爆した。戦後は差別され職を転々とした。被爆後に体のだるさに悩まされ、60歳後半に心筋梗塞になった」。

 高井さんは原告でもある姉の山田初枝さん(83)と長崎の爆心地から5.4キロメートルの自宅で被爆。高井さんは「姉は提訴後に小脳の脳梗塞が生じ尋問に応じられない。姉と親類の安否確認のため爆心地から2??まで近づき高濃度の放射線を浴びた。姉は肺がん、乳がんを患った。私は白血球が少なく慢性甲状腺炎に悩んでいる」。

 森さんは「陸軍兵士として爆心地から1.5キロの兵舎で被爆した。被爆直後から目がかすむ異常を感じ、その後に白内障と診断された」と国に原爆症と認めるよう訴えました。

 同地裁では16日に、民医連被ばく問題委員会の浅海喜夫医師、17日に被爆者でもある沢田昭二・名古屋大学名誉教授の尋問がおこなわれました。

 尋問に先立ち、15日の事前集会で3人の原稿が裁判への支援を訴えました。

(7月22日)