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福島原発事故を考える 名古屋でつどい

お笑い芸人「おしどりマコ&ケン」が被災地取材 ”知りたがりの怒りんぼに”

 
 名古屋市千種区で9日、東京電力の福島原発を考えるつどいが開かれ、子ども連れのママさんら会場いっぱいの250人以上が集まり、会場はいっぱいになりました。市内の女性たちが中心になって結成した、「食の安全を考える会・東海」の主催。

 主催者あいさつで会の河原七美子代表は「原発事故から4年たつのに、いまだ終息せず多くの人が避難生活を余儀なくさせられています。食の安全をどうしたらいいのか、ともに考えましょう」と話しました。

 お笑い芸人「おしどりマコ&ケン」がトークショーで、被災地を独自取材して得た情報を語りました。2人は2011年、芸能活動拠点を大阪から東京に変えて3カ月目に震災にあいました。
 事故直後から東京電力の記者会見に毎回参加し、飯館村など被災地の取材を重ね、「原発マニア」になったと自己紹介。東京電力の隠ぺい体質や地下水流入、汚染水対策の遅れの問題を批判、地元の原発反対の取り組みについて報告し、米軍基地、武器輸出、憲法などにも触れ、「知りたがりの怒りんぼになろ」と話しました。

 参加者から「被災地の人たちの健康診断や被爆線量測定はどうなっているのか」「海外にも取材に行っているが福島原発とチェルノブイリ原発との相違は」などの質問がだされました。

 マコさんが「内部被ばくが心配される。事故発生の当初は作業員や支援の警察、消防などの被爆線量検査が優先。住民は後回しにされた。初期の高い放射線を浴びた子どもの健康が心配」「チェルノブイリとの大きな違いは人口密度。福島に限らず、各地の原発の30キロ圏内に数十万人が住んでおり危険でしかたがない」と答えました。

 3年前に福島県から生後間もない子どもを連れて愛知県に避難してきた女性(34)は「事故から4年たって、マスコミ報道も少なくなった。福島県に残っている人たち、私たち避難者の実態を多くの人に知ってもらいたい」と話しました。

 おしどりの二人は辺野古新基地建設やオスプレイ配備について、「安倍さんおかしいで。なんでアメリカの言うことばかり聞くのや」とアコーデオンを奏でながら風刺しました。

 会場では国と国会に対する「戦争立法に反対を求める」請願署名の協力が訴えられ、参加者の大半が署名に協力しました。

(5月13日)