愛知県知事選挙が15日告示、来月1日投票で行われます。「革新県政の会」(日本共産党も参加)の小松たみこ予定候補(64)は年初から県内を駆け回っています。小松予定候補に県政転換にかける思いを聞きました。(今村一路)
――知事選告示が目前となりましたね。
県民が主人公の県政に変えるチャンスがやっときたという感じです。女性の視点で憲法を生かす県政にしようと元気いっぱいです。現職の大村秀章氏と一騎打ちになるので大変わかりやすい選挙です。私の政策を大いに広めてたたかいます。
――大村知事は今回、自民、公明に応援を求めました。弱者切り捨ての安倍政権と一緒になっての暴走が心配されます。
私が出馬を決意したのは、弱者にきつい仕打ちを強いる政治を何とかしたいと思ったからです。安倍政権は消費税を上げ、年金を下げ、医療・介護利用を抑える負担増のオンパレードです。大村知事も、県の一人当たり民生費は全国43位と冷遇しています。愛知県政が国の暴走の防波堤になるように頑張りたいと思います。
暮らし優先に
――大村知事が昨年末、知事選向けの公約を発表しました。
大村知事の公約には、「リニア」や「自動車、航空宇宙産業」という言葉が並び、大企業応援の安倍政権直結です。「東京一極集中STOP!」と言いますが、リニアが通ればそれこそ東京一極集中が進んでしまうではないですか。リニア計画は凍結を求めます。
一方、県民生活関連はつけたし程度です。全国2位の財政力を大企業応援でなく、暮らし優先に切り替えれば希望の持てる愛知県にすることができます。私は安倍政権の暴走に反対するとともに、「若者・子育て世代支援へ県政チェンジ」をはじめ「くらし安心、希望のもてる愛知へ」と19の重点政策を提起しています。
――総選挙では日本共産党が大躍進しました。
日本共産党が8議席から21議席へと躍進したのは、安倍政権が危ないと有権者が感じている表れです。沖縄では新基地ノーの「オール沖縄」の候補が4小選挙区すべてで勝ち、ひと月前の知事選でも勝利しました。
政治を変えたいとの流れが盛り上がっています。愛知県知事選挙でも勝利して流れを確かなものとして、この後の地方選にも引き継ぎたいと思っています。
――40年近く医労連、県社保協の役員を務めてきましたね。
社会保障運動をするようになったきっかけは、初めての子がダウン症で生まれてきたことです。4カ月入院し通う中で、医療現場の大変さに接しました。私自身も病院に勤務し、365日・交代制の厳しさを感じ、何とかしなければと思っていたところに、労働組合の役員にとの声がかかり、社会保障充実をめざす活動に入りました。
生活者の視点
この間、県民と協力して様々な成果を上げることができました。2008年から取り組んだ高齢者の肺炎球菌ワクチンの無料化も昨年10月から国の制度として実現しました。医師、看護師不足解消にも取り組み、昨年、法改正もされています。12年3月1日に、大村知事は福祉医療制度(子どもなどの医療費無料制度)の有料化の方針を示しましたが、14年度実施を断念させました。
中小企業家同友会と懇談したとき、「私たちの意見を聞かず、実態も調査せずに財界からのトップダウンで政策がつくられる」と言われました。県民の声を積み上げて行政を行う大切さを再認識しました。
県内に女性首長がいないので「女性が立候補してくれて良かった」との声もたくさん寄せられています。
生活者の視点で幅広い県民のみなさまとともに楽しい選挙にしていきたいと思っています。(1月8日)