第47回総選挙の結果について
2014年12月16日 県常任委員会
一、12月14日投票の第47回総選挙で、日本共産党は、改選8議席から21議席に大躍進し、11年ぶりに議案提案権を回復しました。衆議院選挙での躍進は1996年以来18年ぶりです。
比例代表選挙では、改選8議席から20議席となり、四国ブロックがあと一歩でしたが、「650万票、得票率10%以上」「すべての比例ブロックで議席獲得・議席増をかちとる」目標を基本的に達成することができました。小選挙区では、激戦を制し、沖縄1区で議席を獲得しました。沖縄で、翁長知事を誕生させた「オール沖縄」の枠組みでたたかい、4選挙区すべてで自民党を打ち破ったことは、「アメリカいいなり」の安倍暴走にノ―をつきつけ、基地のない平和で豊かな沖縄を求める沖縄県民の確固とした意思を示すものになりました。選挙の結果は、安倍自公政治の暴走にストップをかけ、国民の声が生きる政治をつくる一歩であり、昨年の参院選の躍進の流れ、“第3の躍進の波”を本格的な流れにする新たな一歩となるものです。
比例東海ブロックでは、佐々木前衆院議員の勇退を継いだもとむら伸子氏に続き、しまづ幸広氏が当選を果たし、「比例東海ブロックで2議席以上をなんとしても」の目標を達成しました。比例東海ブロックでの2議席獲得は2000年の総選挙以来です。小選挙区も議席には及びませんでしたが、得票、得票率を大きく伸ばす奮闘をしました。
日本共産党と候補者に一票を寄せられたすべての有権者に心からお礼を申し上げます。また、厳しい寒さの中、昼夜分かたず奮闘された、すべての支持者のみなさん、「しんぶん赤旗」読者、後援会員、党員のみなさんに心からの敬意と感謝を申し上げます。
一、2中総は、今回の総選挙を、安倍暴走政治が、国民の世論と運動によって追い詰められての解散であり、国民の審判によって、安倍暴走政治にストップをかけることができ、昨年の都議選、参院選以来の党躍進の流れを、さらに本格的な流れにしていくチャンスの選挙と位置づけました。
二大政党づくりの破たん、「第3極」の本質が浮き彫りになるもと、この間、訴えてきたことが、そのまま争点になって、「自共対決」が鮮明になる中で、選挙戦はたたかわれ、従来、党と結びつきのなかった保守層や他党支持層・無党派層からも「安倍暴走をストップしてほしい」「今度ばかりは共産党に入れる」という声と支援が寄せられるなど、国民の注目と関心、支持が大きく広がりました。
政治論戦では、2中総が明らかにした、「安倍暴走ストップ!日本の政治の5つの転換」と、カネで政治をゆがめ、政党の腐敗のおおもとにある「政党助成金」「企業・団体献金」の禁止を訴え、1円も受け取っていない日本共産党が伸びてこそ、政治が変わることを大きく打ち出してたたかいました。
政治論戦は、どの世論調査でも、多くの県民が消費税増税、原発再稼働、集団的自衛権容認に反対するなど有権者の切実な要求と響き合い、気迫ある候補者の訴えが有権者の心をとらえ、訴えが届いたところでは、無党派の人々、保守の人にも、支持が大きく広がりました。志位委員長、市田副委員長、小池副委員長、吉良参院議員、井上参院議員、佐々木前衆院議員が来県し、比例候補とともに街頭で訴えましたが、どの街頭演説も多くの聴衆があつまり、日本共産党への新たな共感と期待の高さを示しました。
小選挙区候補者は、急きょの立候補にも関わらず、論戦の先頭に立ち、自分の言葉で攻勢的な論戦を展開しました。その気迫ある訴えに、「消費税増税をやめて」と子どもがかけよるなど、かつてない積極的な反応があらわれました。
また、ネット選挙でも、参院選に続いて、比例候補、小選挙区候補者、県委員会がSNSに果敢に挑戦し、新しい層への支持の広がりをつくりました。
一、今回の日本共産党の得票は、比例では全国で606万1673票(得票率11・36%)と国政選挙で戦後4番目の得票をかちとりました。愛知県では投票率が前回と比べて4・88ポイント下がり、戦後最低の投票率(54・19%)となる中でも30万8100票(得票率9・87%)を獲得しました。
日本共産党の愛知県での比例票は、前回の総選挙の比例票に対し、得票率を4・15ポイントと大幅に増やし、得票も11万4768票増やし、東海ブロックの躍進に貢献することができました。直近の国政選挙である2013年の参議院選挙の比例票に対しても、得票率を1・14ポイント増やし、得票を4万4091票増やしました。行政区・自治体でみても、名古屋市の16行政区すべてで11%以上を獲得し、名古屋市外の13自治体で10%以上の得票率を獲得しました。
逆に、自民と公明の与党は昨年の参院選の比例票から1万7803票減らしました。
小選挙区選挙では、33万381票(得票率10・64%)を獲得し、前回総選挙に対し、得票率(3・72ポイント増)、得票数(9万8664票増)とともに増やしました。前回、得票率10%を超えた選挙区は愛知6区のみでしたが、今回、愛知1区、2区、3区、4区、5区、6区、9区、10区、15区の9選挙区が10%以上の得票率を獲得しました。
これらの結果は、県知事選、いっせい地方選での躍進を切り開く新たな展望の土台を築いたものです。
日本共産党を封じ込めようとする勢力は、この間さまざまな反共戦略をすすめてきました。この十年余の総選挙を振り返ってみても、2003年以来の「二大政党づくり」の動き、それが破たんしたのちの「第3極」論など、偽りの対決の構図に国民をおしこめる策略によって、日本共産党は前進を阻まれてきました。しかし、これらの攻撃と長年、不屈にたたかい、全党が、第26回党大会で提起された「『自共対決』時代の本格的始まり」という情勢の特徴を確信にして、2010年代の二つの課題「世代的継承」「党勢倍加」と自力をつける課題に不断に取り組み、新しい活力をつけ、結びつきで選挙をたたかう「選挙革命」の方針を後援会員、支持者とともに取り組んだことが、今回の総選挙の躍進に実ったのです。
一、小選挙区制度という選挙制度のもとで、自民党は改選時より議席を減らしたものの、公明党と合わせて与党は326議席を獲得しましたが、得票は有権者の23・9%にすぎず、民意を反映していない、虚構の議席にすぎません。自共対決がいっそう鮮明になる中で、日本共産党の果たすべき国民的役割はますます大きくなっています。新しい国会で、安倍暴走をストップさせるために、「対決」「対案」「共同」の日本共産党の値打ちと新たに得た議席の力を大いに発揮して、かかげた公約の実現に全力をつくします。
今回の総選挙の躍進を土台に、来年1月15日告示、2月1日投票の知事選で、革新県政の会の小松たみ子予定候補の勝利のために奮闘するとともに、来春の県議選で議席の回復、名古屋市議選での議席倍増をはじめとしたいっせい地方選挙での勝利をかちとるために、全力をあげる決意です。