ニュース

公害患者や環境団体が名古屋市長に救済要請

 

 愛知県の「健康と環境を守れ!愛知の住民いっせい行動」実行委員会(会長・野呂汎(ひろし)弁護士)は22日、河村たかし名古屋市長に対し、大気汚染による、ぜん息患者の救済などを求めました。

 公害患者の会や環境保全団体など13団体から約80人が参加。日本共産党の、わしの恵子、岡田ゆき子、さはしあこの3市議、くれまつ順子、高橋ゆうすけ、柴田たみおの3市議予定候補が同席しました。

 要請内容は▽住環境・緑地の保全、都市計画道路整備計画の廃止▽大気汚染対策とぜんそく患者の救済▽リニア中央新幹線の住民相談・対応窓口設置▽中電浜岡原発の廃炉と完全協定、再生可能エネルギーへの転換―の4項目。

 みなと公害患者と家族の会の代表は「ぜん息患者は全国的に増加傾向にある。国に救済制度をつくるよう働きかけてほしい。市は国の制度ができるまで独自制度を実施してほしい」と求めました。

 河村市長は「救済は、まず国がやるべきだ」と答えるにとどまりました。
南区に住む公害患者の男性は「東海市にある新日鉄住軽名古屋製鉄所の黒煙発生事故で風に乗って黒煙が流れてきた。のどの痛みがでた。名古屋市も再発防止を申し入れてほしい」と語りました。

 都市計画道路の建設に反対する住民は「地下鉄桜通線の徳重までの延長などで自動車交通量は減少している。計画時と交通環境が変わり、新しい道路をつくる必要はない。市長は計画廃止の決断を」と要請。

 天白公園を考える会の女性は「自然豊かな天白公園は親子で遊べるが、駐車場の有料化で行きにくくなった。無料に戻してほしい」と訴えました。

 河村市長は「現計画に固執しているわけではない。渋滞解消策は必要。新道路建設について賛否があり、市民の声を聞く場を設けたい」、「天白公園の駐車料金は子ども連れは無料にするよう検討する」と述べました。

 参加者から「JRはリニア中央新幹線の環境対策の説明会を求めてもやらない。市としてJRに働きかけてほしい」と求め、河村市長は「市からJRに説明会の開催を求める」と答えました。
 
 河村市長との話し合いの後、各団体と部局が個別の問題について話し合いました。

                                   (2014.8.27)