「残業代ゼロ法は許さない」「まともな働き方をさせろ」―。名古屋市の繁華街で27日夜、安倍政権がねらう労働法制改悪に反対し、労組の枠を超えて集まった300人の怒りの声が響きわたりました。
東海労働弁護団、愛知全労協、名古屋ふれあいユニオン、労働法制愛知連絡会の4団体
でつくる実行委員会は、デモ行進に先立ち、「労働規制緩和と労働者派遣法改悪に反対する労働者決起集会」を開催しました。
主催者あいさつに立った自由法曹団愛知支部の福井悦子弁護士は「安倍内閣は労働時間の規制緩和を打ち出し、企業の利益のために残業代ゼロ・過労死促進法までねらっている。 労働者の権利を守るため声をあげよう」と訴えました。
東海労働弁護団の樽井直樹弁護士が今国会に上程した労働者派遣法改悪案について、「企業が永久的に派遣労働者を使い続けることを可能にするもの。廃案へ運動を強めよう」と強調しました。
運輸労働者は「規制緩和でトラックやタクシーなど運輸業界は過当競争で低賃金と雇用破壊が広がっている」、金融労働者は「大銀行の寡占化がすすみ地方銀行や信用金庫などが経営難で人員削減している。そのため長時間勤務、休日出勤が日常化している」と実態を報告しました。
集会の最後に、榑松(くれまつ)佐一・愛労連議長が「労働法制改悪反対へ団結してがんばろう」と唱和の音頭をとりました。
デモ行進で「改悪反対」と大きな声をあげていた介護職場で働く女性(54)は「介護職場は今でも低賃金など労働環境が悪い。これ以上の労働法制改悪は絶対に許せない」と話しました。