「ブラック企業規制条例をつくります。ぜひ県議会へ押し上げてください」。愛知県豊橋市の住宅地に、若い支援者らとともに街頭宣伝する、しもおく奈歩さん（27）の訴えが響きます。
日本共産党に入党して１年半で県議予定候補への挑戦を決意したのは、ある友人からの電話がきっかけでした。「時間外や深夜手当がわからない給与明細をもらっていて不安」という友人が、実態を記録するため隠れてタイムカードを写真に撮っているというのです。
おかしな働き方をさせられ、相談もできない青年がたくさんいることに心を痛めました。「社会を変えようと一緒に声を上げるきっかけになれば」との思いで街を駆け回ります。
しもおくさんの決意に期待が広がっています。若い人との懇談では「半月も休みなし。人を増やしてほしい」「仕事を定時にあがれる社会にするため一緒にがんばりたい」との声が寄せられました。
「県立高校にクーラーつけて」。高校生からも要望が寄せられます。愛知県の財政力は全国２位ですが、教育予算は全国43位。教育に冷たい県政になっています。
現在、県議会に共産党議席はなく、住民からの請願を受け付ける議員もなかなかいません。「しもおくさんが県議になったら気軽に要請できる」と展望が広がります。
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豊橋は野菜、畜産、花などの農業が盛んでビニールハウスの温度管理に重油などを使うため原油高騰に打撃を受けています。農家を訪問すると「県には価格を抑えるようにしてほしい。このままでは私の代で終わり」という人が多くいました。「ＴＰＰ（環太平洋連携協定）参加に反対し、農業支援を強めたい」。しもおくさんは決意を新たにします。
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浜岡原発（静岡県御前崎市）から70?の位置にある豊橋市。しもおくさんは、４号機の再稼働申請やめよと中部電力本店に要請。「３・11東三河集会」では、うたごえの仲間とギターを持って参加し演奏しました。
豊橋選出の５県議中４人が政調費不正受給で返還命令を受けています。清潔な共産党の若い、しもおくさんに正してほしいとの期待が寄せられています。
豊橋で生まれ育った、しもおくさん。「生まれる前から知っているよ」と語るケーキ屋の夫婦は、店前でマイクを握る、しもおくさんに目を細めます。「まさか県議候補になるとはね」と妻。「実感込めて自分の言葉で話しているから親しみがわいていいよ」と夫。温かく支えてくれる?地元パワー?を背に元気いっぱいです。