ニュース

平和委員会青年学生部がアンケート ”改憲・参戦ノー 若者多数”

 

 愛知県平和委員会青年・学生部は、憲法記念日の3日、名古屋駅周辺で10~20代を対象とする「若者100人アンケート」を実施しました。「9条は変えるべきか」「集団的自衛権を行使し米国の戦争に参加すべきか」との問いに、圧倒的多数が反対と答えました。

 アンケートは1993年から毎年おこなっているもので、今年は13人が参加。今回、アンケートに応じた100人の平均年齢は19歳です。

死ぬのは子ども

 「憲法は変えるべきか」の問いに、例年は反対と賛成がほぼ同数だったものが、今年は反対が32人と、賛成の14人の倍以上になりました。平和委は、「解釈改憲」にかかわる話題や報道が増える中、戦争が現実のものとなる危機感の大きさを示す結果ではないかと、分析しています。

 回答者は10代が62人、次いで20代が29人。全体の61%を中高・大学生が占めています。
 「9条は変えるべきか」の質問に「変えるべきでない」と答えた人は40人。「どちらかといえば変えるべきでない」とあわせると46人で、例年どおり「変えるべきだ」「どちらかといえば変えるべきだ」の計10人を大幅に上回り、「わからない」44人でした。

 9条を「変えるべきでない」理由については、「兵隊になりたくない」「他国の戦争を見ていい気分はしない」「戦争はみんなが苦しくなる」「無駄に争うことはなく余計だ」などの回答が並びました。

 1歳の子どもを抱いた女性(26)は「子どもが生まれてから平和や戦争について考えるようになった。戦争するのを決めるのはおとなでも、死ぬのは子ども。憲法は自分の趣味で勝手に解釈していいものじゃない」と答えています。

暴走が関心呼ぶ

 集団的自衛権の行使によって「海外の戦争に参加すべきか」の問いには77%が反対と回答。高校1年生の女子生徒2人組は、「自分が攻められているわけでもないのにやっちゃダメでしょ」「人が死ぬのがそもそもいや。理由もないのに戦争なんかしていいわけがない」と答えました。

 平和委青年・学生部の長野祐子さん(30)は「安倍政権の暴走によって憲法がクローズアップされ、関心のなかった人たちが『なぜ日本に米軍基地があるのか』と、そもそもの問題を考え始めています。戦争に参加することを8割近くが反対しています。なし崩し的な憲法解釈で戦争する国になっていくのは絶対とめたい」と話しています。

アンケート結果

◆憲法は変えるべきか
・「変える」「どちらかといえば変える」14人
・「変えない」「どちらかと言えば変えない」32人
・「わからない」54人
◆9条は変えるべきか
・「変える」「どちらかといえば変える」10人
・「変えない」「どちらかといえば変えない」46人
・「わからない」44人
◆9条第2項をどう思うか
・「変える」「どちらかといえば変える」18人
・「変えない」「どちらかといえば変えない」49人
・「わからない・無回答」33人
◆集団的自衛権を知っているか
・「知っている」49人
・「知らない」51人
◆海外で同盟国の戦争に参加することについてどう思うか
・「参加するべき」21人
・「参加すべきでない」77人
・「わからない」2人