最低賃金生活体験(2月1日から28日まで実施)が始まるのを前に「最低賃金引き上げ・生活体験スタート学習会」が28日夜、名古屋市内で開かれました。愛知県労働組合総連合(愛労連)が主催。
愛知県の最低賃金は昨年10月に22円上がり時給780円。生活体験は時給780円で1日8時間、22日間働くとして月額13万7280円の賃金。税金や保険料を引いた11万2120円で、家賃等を含め1カ月生活するもの。今回は青年労働者を中心に50人以上が参加します。
昨年に続いて今回も参加する男性(31)は「昨年は友人との飲み会など交際は全くできなかった。食費を切り詰めて3週間は順調にいった。最終週になって風邪を引いた。高熱で我慢できず病院にいった。医療費を払ったら予算をオーバーした。最低賃金だと病院にも行けない。今回は健康に気をつけてがんばる」と話しました。
吉良多喜夫・愛労連事務局長は「私たちの要求は全国一律1000円以上。これでも年収200万円の最低要求。要求実現へ署名や街頭宣伝を強めよう」述べました。
伊原潔・岡山県労働組合会議事務局長が「最賃運動の到達と課題」と題して講演。伊原氏は岡山県最低審議委員会から断られていた審議会傍聴や意見陳述が、粘り強い運動で実現したことを報告し「最低賃金1000円以上の実現には世論の広がりが重要。経営者団体を含め労組以外の団体との共同の広がりをつくろう」と強調しました。
学習会後、食事にも不自由する生活体験を前に、みんなで飲食店に行き『最後の晩餐(ばんさん)』をとりました。