日韓両国の高校生が日本の戦争責任について意見交換する公開企画が12日、名古屋市公会堂(昭和区)で開かれました。主催は名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会。「あいち・平和のための戦争展」(11日~14日、同公会堂)の舞台企画として開催されたものです。
同会の招きで来日した韓国・光州市の高校生と、愛知県高校生平和ゼミナールの会員ら約30人が参加。日本の高校生が通訳を介して質問し、韓国側が回答する形式ですすめられました。
日本の女子生徒は「日本の高校生は韓国に悪い感情を全くもっていません。皆さんは日本人をどう思いますか」と質問。
韓国の男子生徒は「来日する前は報道などを通じて日本に良くない感情を持っていました。でもホームステイなどを通じて、日本人事態は悪い人たちでないとわかりました。帰国したら友だちや知り合いに偏見をなくすよう伝えたい」と語りました。
「日本が行なった侵略戦争の責任はどこにあると思いますか?」との質問には、「日本の帝国主義が原因だと学校で習いました。侵略によって家族が分かれさせられ、強制的に働かされ、暴行を受けて亡くなった人もいます。言葉も奪われ、日本の文化を強制されました。日本はきちんと責任をとらなければいけないと思います」「平和とは、国と国が戦争をしないだけでなく、お互いに理解し合い、助け合う関係にあることだと思う。日本は憲法9条を変えることなく、韓国と一緒に平和な関係を築く努力をしてほしい」などの発言が相次ぎました。
これを受け、日本の女子生徒は「日本が過去に起こしたことは恥ずべきことです。十分な反省も補償も行なわない政治を続けさせてはならないと思います。多くの日本人は平和を願っています。これからも交流して、いっしょに平和な世界を築きましょう」と呼びかけ、両国の参加者から大きな拍手が沸き起こりました。(8月17日)