改選数3を、9年前から民主2・自民1で分け合ってきた愛知選挙区ですが、今回は様相が一変。低迷の激しい民主が1人にしぼり、「第3極」を標榜する各党が乱立し、日本共産党と他の主要7党の計10候補がしのぎを削る全国屈指の激戦区となっています。
対案を示すもとむら候補
日本共産党のもとむら伸子候補(40)は「愛知の3議席すべてを原発推進や改憲勢力には渡せない」と、15年ぶりの党議席奪還へ全力をあげています。庶民いじめの消費税増税・社会保障改悪の20兆円負担増にきっぱり反対し、大企業の内部留保の活用などデフレ不況打開策を具体的に示しているのは、もとむら候補ただ一人です。
自民党「国民とのねじれあらわに」
自民党は、もっぱら「アベノミクス」の幻想をふりまき、「しゃにむに勝って過半数をとり、『アベノミクス』を加速させたい」(11日、麻生太郎副総理)と豪語。自民党前県議の候補も、参院の「ねじれ」を解消してほしいと訴えるだけ。国民の声とのねじれがいっそうあらわになっています。
自民党との対決軸しめせない民主党
民主党は、自民党の暴走をくいとめる力があるのは「与党を経験した民主党だけ」と息巻いていますが、消費税増税・社会保障改悪、原発推進、TPP(環太平洋連携協定)参加も、すべて民主党政権が手がけたこと。自民党との対立軸は全く示せません。同党の現職候補にいたっては福島第1原発事故の2カ月後、「原発事故による死者はゼロ」と述べ、ひんしゅくをかった人物です。
みんなの党候補「TPP大賛成」
みんなの党は愛知を「最重点区」と位置づけ、渡辺喜美代表が何度も足を運び、「なんでも反対の共産党」と露骨な反共演説。同党新人候補も「TPP大賛成」など、自民党の補完勢力ぶりを示します。ただちに市田書記局長が「事実を調べてものを言うべきだ。国会では6割以上の法案が全会一致で成立している。日本共産党は良い法律には賛成している。悪い政治になんでも賛成しているのが、みんなの党ではないか」(13日、豊橋市)と反論しました。
みどりの風候補「商業用原子炉の開発を迫る質問主意書を提出」
「みどりの風」現職候補は、「脱原発」をかかげていますが、新党日本や新党大地などを渡り歩き、東日本大震災の前日には商業用原子炉の開発を迫る質問主意書を提出した人物です。
もとむら候補「反核運動に参加」
もとむら候補は、八田ひろ子元参院議員の秘書を6年務め、海上(かいしょ)の森や藤前干潟を守る力になった国会質問を準備するなど、国政にでてすぐに役立つ「即戦力」だと期待が高まっています。被爆2世として、高校生のころから反核運動や原発反対運動にとりくみ、原発事故後は毎週金曜日の再稼働反対行動にはほとんど参加。「『原発は即時ゼロ』、『憲法改悪を許すな』の願いはこぞって共産党と私にお寄せください」と、投票日まで訴えぬく決意です。
党と後援会は、比例5議席絶対確保へ共産党支持の輪を広げぬくことで、選挙区の激戦も勝ち抜く構えです。(7月16日)