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守ろう名古屋の宝・敬老パス 年金者組合が署名訴え

 

 名古屋市の敬老パス制度を守ろうと、全日本年金者愛知県本部は8日、名古屋市中区の繁華街で署名宣伝行動に取り組み、50人が参加しました。革新市政の会の柴田たみお市長予定候補も参加しました。

 同制度は、65歳以上の市民が所得に応じて一定の負担(年間1000円、3000円、5000円の3段階)で、地下鉄や市バスなどに乗車できる制度。現在30万人が利用しています。

 河村たかし市長は、財政難を理由に敬老パス制度の見直しをすすめています。名古屋市が2011年に実施した「事業仕分け」で「見直し」と判定され、昨年11月から市の社会福祉審議会が論議を開始し、今年秋までに結論を出すとしています。

 あいち年金者組合役員の中村亘さん、西岡久男さんらが「1973年の革新市政で実現した全国一の内容を持つ『名古屋の宝』敬老パス制度を守ろう」「敬老パスは名古屋だけの問題ではない。廃止や負担増になれば、多くの市町村が実施している福祉バス、巡回バスが『名古屋も実施した』と有料化や料金値上げが心配される」と訴えました。

 柴田予定候補は「敬老パスは高齢者の引きこもりを減らし、外出が増え健康推進になる。高齢者が買い物や食事などに出かけ、街の活性化や経済効果がある。廃止、負担増でなく、JRや名鉄でも利用できるように充実すべきだ」と強調しました。

 買い物や学校帰りの人たちが足を止め、次々と署名に応じました。2人連れの女子高校生は「おばあちゃんが、いつまでも元気に外出できるように制度を守ってほしい」と話し署名。西区からバス、地下鉄を乗り継いで買い物に来た秋山幸恵さん(68)は「月に数回、都心に買い物に来るのが楽しみ。年金支給額は減る。物価も上がる。これに敬老パスの廃止や値上げになったらたまらない」と怒りを込めて話しました。(3月10日)