ニュース

名古屋市保育料値上げの方針 

市議会委 反対請願を保留扱い

 
 名古屋市は10月26日、財政難を理由に、来年度から保育料を大幅値上げする方針を市議会教育子ども委員会に示しました。第3子以降の3歳未満児を対象にした保育料無料制度も見直す方針です。

 市は、保護者負担の軽減に必要な費用を2008年度の水準にとどめる案など3つの指標を提示。入所児童数の増加にともなう費用の増加分を全額、入所世帯全体に負担させる場合、一人あたりの平均月保育料は2905円値上げ(16%増)されることになります。

 質疑で日本共産党の岡田ゆき子議員は「子育て手当が削減されるなど親の可処分所得は減る一方だ。親の生活実態を無視した値上げは許されない」と厳しく批判しました。

 市側は「所得に応じた保育料階層区分の細分化など低所得者措置を行なう」と答弁しました。

 同委員会では、「保育をよくするネットワークなごや」が9月議会に提出した「保育料の値上げをしないよう求める請願」の審査も行なわれ、保留扱いになりました。請願には1万人余の賛同署名が添えられていました。

 河村たかし市長はこれまでも保育料の値上げをくわだててきました。しかし、保育関係者らの運動と日本共産党の連携で撤回させ、08年以来保育料はすえ置かれています。

 「ネット」の渡邉史絵代表は「保育所の整備は子どものいのちにかかわることであり、行政の責任ですすめるべきです。このままでは保育を必要とする家庭が利用できなくなってしまいます。運動を広げ値上げを撤回させたい」と語ります。(10月28日)