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派遣を「モノ」扱い 三菱電機派遣切り裁判結審

名古屋高裁 弁護団が最終陳述

 
 
三菱電機(本社、東京都千代田区)を派遣切りされた2人の労働者が同社と派遣会社を相手どり、三菱電機社員としての地位確認と損害賠償を求めている控訴審第3回口頭弁論が9月18日、名古屋高裁(長門栄吉裁判長)で開かれ、弁護団の意見陳述で結審しました。判決は12月13日。

 意見陳述で原告弁護団事務局長の加藤悠史弁護士は三菱電機の「厳しい経営状況で解雇はやむをえない」との主張に反論し、「大手電機メーカー7社が赤字のなか三菱電機のみが黒字。黒字の大きな要因は正社員を削減し、賃金の安い派遣労働者を大幅に増やしたから。正社員と同等あるいはそれ以上に働いてきた派遣労働者が『モノ』のように扱われるは許せない」と述べました。

 終了後の支援者集会で原告の女性(40)は「提訴から3年余にわたる支援に感謝し「高裁は三菱電機と派遣会社の両方の責任を認めてほしい」と語りました。

 支援者から「電機大手の13万人を超える大リストラを中止させるためにも勝利判決を勝ち取ろう。高裁への要請署名を広げよう」と訴えました。
 昨年11月の名古屋地裁判決は、三菱電機の偽装請負を認定し。損害賠償を命じました。地位確認は認めませんでした。(9月21日)