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道路計画地元は反対 名古屋・市民団体 市長に撤回求める

 
愛知県内の環境団体などでつくる「健康と環境を守れ!愛知の住民いっせい行動」実行委員会は8月3日、河村たかし名古屋市長に、住民合意のない都市計画道路建設の撤回を求めました。「道路公害反対県民会議」など10団体から約50人の市民が参加。日本共産党の、もとむら伸子参院愛知選挙区予定候補、わしの恵子、田口一登両市議が同席しました。

 36年目を迎えた今回の交渉のテーマは▽浜岡原発の廃炉と再生可能エネルギーへの転換▽大気汚染対策と、ぜん息患者の救済▽環境行政の充実・拡大▽環境破壊・ムダな開発事業の見直し・中止―の4つです。
 あいさつにたった野呂汎会長は、「八事天白渓線」(天白区)など地元住民が反対している都市計画道路整備計画に触れ、「騒音や大気汚染など生活環境への影響を心配する声が多い。地元住民の声をしっかり聞いてほしい」と要請しました。

 河村市長は「地元の声を直接聞いて回った。渋滞回避のために通過車両が生活道路に流入する問題については、今ある道路でしっかり対応すれば新たな道路は必要ないとの意見が多かった。これを受け、地元警察署に一方通行規制など『抜け道』対策を提案するよう要請したところだ。無理な道路はつくらなくていい」と答えました。

公害患者会の代表は、「環境省の調査で自動車排ガスと学童の健康被害との関連性が明らかになった。市と市民が共通の認識を持つために一緒に勉強し、意見交換する場を設けて欲しい」と提案しました。

河村市長は「環境局に具体的に提案してほしい」と回答。市長交渉後に行われた部局交渉で、西川敏環境局長は「(勉強会の提案は)責任を持って受け止めたい」と述べました。(8月5日)