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自衛艦の入港拒否を 名古屋港管理組合に申し入れ

 
海上自衛隊の練習艦「しらゆき」(2950?)が名古屋港に入港(3日~6日)する問題で、愛知県内の平和団体は7月30日、名古屋港管理組合(管理者・大村秀章愛知県知事)に、同艦の入港を拒否するよう申し入れました。平和と憲法を守る港区連絡会、安保破棄県実行委員会、県平和委員会の3団体が行なったもので、森俊裕港営部長が応対しました。

 同港への自衛艦の入港は、7月10日の護衛艦「せんだい」(2000?)に続くものです。入港目的は乗員の休養や補給としていますが、小学生以上の公募市民による体験航海(4日)や、ガーデンふ頭での一般公開(5日)も予定されています。

 要請で、港区連絡会の青山公平代表は「軍艦の相次ぐ入港は、名古屋港の恒常的な軍事利用をねらったものではないか。市民や港湾労働者は平和な商業港としてさらなる発展を願っている。いかなる軍艦の入港も拒否すべきだ」と求めました。

 高橋信・県平和委員会理事長は「野田政権は『専守防衛』から集団的自衛権の行使容認へと転換を図っている。国会の憲法審査会でも、9条の改悪にむけた審議がすすめられている。港湾管理者としてこうした情勢の変化をしっかり認識し、自衛艦の入港を容認してきた従来の立場を根本から転換することが求められる」と迫りました。

 これに対し森部長は「港湾法に基づき、港湾業務に支障がない範囲で、民間の一般船舶と同様に受け入れる方針だ」と述べるにとどまりました。
 要請後、参加者は自衛隊愛知地方協力本部に、入港の中止を申し入れました。(8月1日)