元中部電力労働者でつくる「浜岡原発の廃炉を求める有志」(田中慶一郎世話人)の12人は6月22日、名古屋市内の中部電力本店を訪れ、静岡県御前崎市の浜岡原発を再稼働させず、廃炉を求める要請書を水野明久社長あてに提出しました。広報部の酒井正美課長と総務部の永井俊課長が応対しました。
要請書は原発からの撤退と、使用済み燃料貯蔵施設などの補強・津波対策を求めています。田中氏は、名を連ねた59人の元労働者は誇りを持って発電所に勤務してきており、会社を愛する心から今回の要請行動を起こすに至ったと説明します。
参加者らも「地震、津波の対策を講じているというが、口で言えば済むものではない。東北沖では岩盤破壊まで起こり、浜岡でも危険性は否定できない」、「中部電力は原子力依存の比率が低く、これを機に原発撤退の音頭を取っていけるなら素晴らしいことです。ぜひ決断をお願いしたい」などと述べました。
酒井氏は、「先輩方の意見として社長にお伝えしたい」と応じました。
田中氏は「在職中にも原発の危険性を訴えてきたが、福島の事故発生は残念でならない。文明の存続にもかかわる問題ですから、これを機に撤退の声の輪を広げていきたい」と話しています。(6月24日)