「しんぶん赤旗」読者の交流、学びの場として運動している、あいち赤旗文化セミナー実行委員会は6月2日、名古屋市東区で「参加者が主人公」をテーマに文化祭を開きました。
同セミナーは1996年に始まり、今年で16年目になり、今年は切り絵、美術、ハーモニカ、資本論など15講座を開講しました。
今回は原発事故により、全村民が避難を余儀なくされた福島県飯館村の日本共産党村議・佐藤八郎さんが記念講演しました。
佐藤さんは、原発事故から1年以上たった今も、避難者は福島県内に約9万人、県外に約6万人、愛知県で826人が生活していると指摘。「村は原発から30??以上離れた山間部にあり、震災当初は沿岸部の住民1600人を受け入れた。村の放射性物質の汚染が明らかになり、村民の生活が一変した。全村避難は事故から1カ月以上たった4月22日。この間に内部被ばくを受けた村民は多い」と国や東京電力の対応を批判しました。
「帰村が何年先になるかわからないが、家族そろって帰村し安心・安全に生活できることを諦めていない。原発事故は日本全国どこでも起こりえる。国は大飯原発(福井県おおい町)の再稼働をすすめようとしているが、原発に頼ることをやめ、自然エネルギー中心の安心・安全をめざすべきだ」と強調しました。
受講生の男性(66)は「定年後の余暇に何かしたいとセミナーに申し込んだ。参加して多くの『しんぶん赤旗』読者と出会えて楽しい」話しました。昨年夏に宮城県に震災地ボランティアに行った女性(64)は「佐藤さんの話を聞いて原発ゼロの取り組みを広げねばと強く思った」と語りました。(6月6日)