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学生が毎月署名訴え 核兵器廃絶 願い受け継ぐ

国連動かしたと感激できることやろう

 

 「核兵器の全面禁止を求める署名にご協力を」―名古屋市中区の大須観音前で3月13日、若い声が響きました。昨年、原水爆禁止世界大会に参加した愛知県内の学生たちです。世界大会後の9月から毎月1回、同じ場所で宣伝してきました。

 呼び掛けたのは学生ツアー事務局長の大学4年生、沢村暁世(あきよ)さん(22)です。世界大会では、2010年のNPT(核不拡散条約)再検討会議以降、国連が核兵器の全面禁止へと動き始めていることを知りました。力になったのは世界中の人々の署名でした。

「市民の署名が国連を動かすんだと知って感激しました。それに、他県では学生がデモ行進した話も聞きました。学生でもできることがあるんだ、だったら愛知でもやろうって」

 街頭では、比較的若い世代が署名するといいます。核兵器が必要かどうか、友人と議論を始める中学生もいました。沢村さんは「みんな真剣に考えてくれる」と感じています。宣伝に参加した男子学生(1年)は「福島原発では、平和利用しようとした核エネルギーで大変な被害が出ました。まして兵器なんて、とんでもない」。半年で集めた署名は約300人分。学生ツアー事務局として国連に提出する予定です。

 もうじき卒業の沢村さん。社会人になっても平和活動は続けたいと思っています。「(戦争体験者が)高齢化する中で、私たちが引き継いでいかないと。そして私たちの活動も、後輩たちに受け継いでもらえたらうれしい」(3月15日)