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市長の福祉切り捨てノー 名古屋市民のつどい700人

 

 河村たかし名古屋市長の福祉切り捨てを許さず、くらしと福祉の充実、民主主義を守る市民のつどいが1月20日、名古屋市で開かれました。革新市政の会の呼びかけによる実行委員会の主催で、会場いっぱいの700人以上が参加しました。

 革新市政の会の矢崎正一代表があいさつし、昨年の名古屋版「事業仕分け」で敬老パスや女性会館、野外学習センターなど市民のくらしと福祉に関する施策が見直しや廃止となったと批判し、「くらし、福祉を守り、充実させるため行動をおこそう」と訴えました。

 名城大学の井内尚樹教授、税理士の富田偉津男氏、日本共産党の、わしの恵子名古屋市議団長が河村市長の政策の問題点を解明しました。

 井内氏は河村市長が推進する大企業優先、輸出特化の経済政策、呼び込み型開発に名古屋の未来は託せないとし、「市発注の官公需を地元中小業者にしてこそ地域の活性化になる」と強調しました。

 冨田氏は「憲法や租税法は応能負担が原則で累進課税となっている。市民税一律5%減税は大企業、金持ち優遇だ。所得再配分は福祉施策充実など弱者に手厚くすべきもの。河村市長の施策は間違っている」と指摘しました。

 わしの氏は、議会改革をリードしてきた市議団の取り組みを報告し、「市民と力をあわせ福祉・防災最優先の市政実現に全力をあげる」と述べました。
 野外学習センター、女性会館の廃止・見直し、各種補助金の削減などについて、各団体、分野から9人が怒りの発言をしました。

 名古屋市立高等学校教員組合の古橋智子副委員長は野外学習センター廃止について「野外学習センターは新入生のオルエンテーシュンやクラブ合宿などに利用している。廃止され、民間施設利用になると利用料が高くなり父母の経済的負担が大変。クラブ合宿の短縮や中止など生徒の部活動にも影響する。存続めざし運動する」と決意を述べました。

 建交労愛知学童保育支部の田村一志書記長は「経済的理由で学童保育をやめる子どもが増えている。補助金がカットされると保育料の値上げなどで、やめる子どもがさらに増える。2月市議会に向け補助金削減反対の請願署名に取り組んでいる」と報告しました。

 参加した人からは「減税の財源づくりのための福祉施策の切り捨ては許せない」「名古屋城天守閣の木造再建などの不要不急の予算こそカットして、地震に備え防災対策に使うべきだ」などの意見や感想が寄せられました。(1月22日)