利益優先に、安心脅かされる
河村たかし名古屋市長が全国最多の保育所入所待機児童解消を名目に、保育事業への営利企業の参入を認める方針を固めたことに対し、保育士や父母が1月11日、撤回を求める緊急の申し入れをしました。保育士の労組や「公立保育園父母の会」などでつくる「保育をよくするネットワークなごや」が行ったものです。
市は12日の市議会教育子ども委員会で、?賃貸物件を活用した、社会福祉法人等による保育所の整備がすすまない場合、株式会社等を認可の対象とする?今年4月に保育所認可要綱を改定する―などの方針を説明する予定です。
市の待機児童数は1909人(昨年10月1日現在)。市はこれまで、社会福祉法人等による施設の整備を中心に解消をすすめる方針をとってきました。
申し入れに先立って行われた記者会見で、「保育ネット」の加賀睦子さん(民間保育園園長)は「規制緩和がすすむ首都圏の企業保育園では、園児の死亡事故が相次いでいます。子どもの健やかな成長や発達よりも、利益最優先の営利法人の参入は絶対に認めてはなりません。市は民間まかせでなく、児童福祉法第24条に明記された保育の公的責任をしっかり果たすべきです」と述べました。
7カ月の女児を連れて参加した母親(30)=昭和区=は「もうけ優先の企業では、人件費が抑制されるため子どもを安心して預けることができません。公立保育所をたくさんつくってほしい」と話しました。
参加者は議会の各会派控室を訪問し反対するよう要請しました。
・岡田ゆき子日本共産党市議の話・ 待機児童問題は、29年間公立保育所を1園もつくらず、待機児童問題を放置してきた市の責任があります。公立保育所の増設や、社会福祉法人に対する国・公有地の購入・賃借料補助などをすすめるべきです。企業参入方針を撤回させるため全力を尽くします。(1月12日)
岡田ゆき子日本共産党市議の話
待機児童問題は、29年間公立保育所を1園もつくらず、待機児童問題を放置してきた市の責任があります。公立保育所の増設や、社会福祉法人に対する国・公有地の購入・賃借料補助などをすすめるべきです。企業参入方針を撤回させるため全力を尽くします。