愛知宗教者九条の会は3日、名古屋市中区で結成6周年の集いを開き、約80人が参加しました。
日本バプテスト連盟名古屋キリスト教会の池田巍義(たかよし)牧師が主催者あいさつにたち、「唯一の被爆国として放射能の危険性を誰よりも知っている日本が、なぜ、これほど原発をたくさん設置しているのか考える必要がある」と述べました。
高橋哲哉・東京大学大学院教授が講演。原発の構造的問題点を指摘し、福島原発事故で住民が避難生活を強いられている実情に触れ、「健康で文化的な最低限度の生活を保障した憲法25条に反する事態だ」と強調。原発を推進してきた歴代政権と野田政権の対応を厳しく批判しました。
真宗大谷派寳泉(ほうせん)寺の木全和博住職は「国民一人ひとりの力は小さくても、つながりあうことで大きな力になります。政治の動きを注視し、9条を守り抜こう」と語りました。
同会は仏教や宗派を異にする宗教者が憲法9条を守るという一点で2005年に発足。宗教法人数が全国で最も多い県内で、すべての宗教法人にアピールを届ける取り組みやニュースの発行、講演会などの企画を通じて賛同を広げています。(12月9日)