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福祉・医療の拡充求める 自治体キャラバン名古屋市と交渉

 

 社会保障施策の拡充を求める愛知自治体キャラバンが11月9日、名古屋市との話し合いを行いました。県社会保障推進協議会や愛労連、新日本婦人の会などの代表が参加しました。

 実行委員会を代表してあいさつした久保田武・県社保協副議長は、「東日本大震災は、住民のいのちと健康、くらしを守る砦(とりで)としての自治体の役割を改めて明らかにした。市民の願いである、福祉・医療制度の存続・拡充を強く求めたい」と述べました。

 参加者は、名古屋版「事業仕分け」(外部評価)で「見直し」の判定が下された「敬老パス」について、「利用者の声も聞かず、わずか1時間で判断を下すのは納得できない。現行制度を存続し、さらに自己負担ゼロに戻してほしい」と訴えました。
 稲垣弘和・高齢福祉課長は「制度を今後どうするかについては、まったく決まっていない」と述べました。

 障害者団体の代表は、市の内部評価で「見直し」の対象とされた、障害者対象の医療費助成制度を存続するよう求めました。
 早川勝利・医療福祉課長は「必要な制度だと考えている。来年度も、現行制度の維持を前提に予算要求している」と回答しました。

 愛商連の代表は、保険料滞納者の生活実態を無視した強制徴収をやめるよう要請。「過去に国保料を滞納した生活保護受給者のもとに、『滞納分を支払わなければ、(保護費を)差し押さえる』との文書が届いた。保護費の差し押さえを禁じた生活保護法第58条に反する」と問いただしました。
 棚橋尚登・保険年金課長は「生活保護を受けている人については、滞納処分の執行を停止している」と説明しました。

 懇談では、所得などに応じて9段階に設定されている介護保険料の段階区分について、低所得者の負担軽減を目的に、市は、さらにきめ細かい区分に改善する方針であることが明らかになりました。(11月11日)