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「子育て新システム」シンポ 豊橋市

保育を市場化/突然撤退も

 
野田政権が来年の通常国会に法案提出をねらう「子ども・子育て新システム」をテーマにしたシンポジウムが11月5日、愛知県豊橋市で開かれ70人が参加しました。
 市職員労働組合と民間の保育・学童保育関係者でつくる実行委員会が主催。パネリストは、石原剛志(静岡大学准教授)、本間基次(市保育課長)、中島章裕(社会福祉法人明照保育園園長)、河合やちよ(市立保育園保育士)、鷲野健一郎(豊橋学童保育連絡協議会会長)の各氏です。
 石原氏は「児童福祉法で定められている国や市町村の保育の実施責任をなくし、営利企業の参入を認め、保育を市場化させることが『新システム』の一番のねらいだ。保育士の非正規化や、親の負担能力に応じて保育内容が変わる、などの問題が生じる可能性が高い」と指摘しました。
 中島氏は「正規職員体制でがんばっている認可保育所は経営が厳しくなる。不要不急の大型公共事業を見直し、国の保育予算を先進国並みに増やすべきだ」。鷲野氏は「営利企業は『手のかかる』子どもを排除し、もうからなければ突然撤退する可能性がある。福祉と利益追求は相容れない」と訴えました。
 本間氏は「規制緩和が行われた場合でも、保育の質を維持するために現状の人員体制や施設の設置基準を守る」と説明しました。
 日本共産党の斎藤啓市議も発言しました。
 参加した女性は「市内で公立と民間の保育関係者が共同するのは画期的。運動をさらに広げ、公的保育制度を守り抜きたい」と話しました。(11月10日)