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保育に企業参入認めるな 名古屋市議会に2万8千人署名提出

 

 名古屋市内の公立・民間の保育所で働く保育士や保護者でつくる「保育をよくするネットワークなごや」は9月28日、営利企業を保育事業に参入させないよう求める請願署名2万8660人分を中村孝太郎・市議会議長に提出しました。日本共産党議員だけが紹介議員となり、提出にも同席しました。
請願は9月定例会本会議で所管する常任委員会に付議され、議会閉会中に審査される予定です。
 河村たかし市長は全国自治体で最多となっている待機児童対策を名目に、これまで認めてこなかった営利企業の参入認可を検討しています。これに対し、「企業参入は保育の質の低下を招く」と反対する愛知県小規模保育所連合会などが中心となって、約1カ月にわたり署名運動に取り組んできました。
 待機児童の娘(1歳)を連れて参加した近藤真優子さん(23)=熱田区=は「以前は正社員として働いていましたが、妊娠したとたんにパートにさせられ、今は無収入。雇用保険もなく、すぐにでも仕事に復帰したい思いです。でも、行政の目が行き届かない企業に、大切な子どもを預けたくはありません」と訴えました。
 仕事の合間をぬって参加した父親(36)=天白区=は「子どものクラスの親たちからは、『子どもがお金儲けの道具として扱われるのはいや』『障害児はシャットアウトされるのでは』などの不安の声がたくさん寄せられています。今の公的保育制度を守り発展させてほしいというのが親の共通した思いです。待機児童問題は、市の責任で公的保育所をたくさん増やすことで解決すべきです」と要請しました。
 保護者といっしょに署名にとりくんできた、「ほしざき保育園」(南区)の千葉恵子園長は「子育て世代を中心に、企業参入による保育の質の低下への危機感が強く、署名への賛同が大きく広がっています。引き続き運動を強め市に断念させるとともに、公的保育制度の拡充をめざしてがんばりたい」と語っています。