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名古屋市立図書館 民間委託見送り 市民の署名運動実る

市教委6月議会取り下げ

 

 名古屋市内6カ所にある市立支所図書館の指定管理者制度導入について市教育委員会は6月7日、6月議会への議案提出を見送りました。日本共産党の岡田幸子議員に連絡がありました。「サービスの低下を招く」「民営化を許すな」という市民の運動が実ったものです。
 岡田議員によると同日夜、教育委員会から「指定管理者制度の導入について、平成24年度(2012年度)は見送ることになりました。5月30日の市議会教育こども委員会で『住民の声をしっかり聞くように』との意見をいただき、今回の議案提出予定を取り下げました」と連絡がありました。
 計画では、2012年度から支所図書館の窓口業務と施設管理を順次指定管理者に委託し、司書や事務員を削減。1館当たり400万~500万円の経費削減を見込んでいました。これに対し、市民や図書館関係者からは「サービスが低下するのでは」「司書の経験を生かすべきだ」と不安の声が続出。5月末には市民集会が開かれ「名古屋市図書館を考える市民・ボランティアの会」が発足していました。
 同会代表の増田勝さん(緑区東部まちづくりの会代表世話人)は「飛び上がるほどうれしいです。私たちの運動や市議団の働きかけ、岡田幸子委員の発言などが功を奏したと思います。でも油断することなく11月まで署名活動は続行したい」と喜びます。
 5月30日の市議会委員会で市営継続を強く求めた岡田議員は「図書館協議会からも懸念の声が出ており、教育委員会としても無視できなかったのでしょう。市民の問題意識から素早く運動が起きたことがよかったと思います」と話しました。(6月9日)