河村市長 議会解散の目的は
河村たかし名古屋市長主導の議会解散(リコール)に反対する「14氏の会」主催の、「名古屋市政の民主主義を守る市民の集いPart?」が12月18日、港区で開かれ、市民70人が参加しました。
パネリストは、後房雄(名古屋大学大学院教授)、本秀紀(同)、斎藤亮人(民主党名古屋市議団副幹事長)、小林武(愛知大学法科大学院教授)の4氏。「14氏」の池住義憲立教大学大学院教授が司会進行しました。
かつて河村市長の政策ブレーンや市経営アドバイザーをつとめた後氏は「河村市長の本当の目的は、政令市初の議会解散を行い全国の注目を集めることにある。市政の経営には関心がない」と指摘。
本氏は「歳費は議員とその家族の扶養費で算定されるべき」としたドイツ連邦憲法裁判所の判例に触れ、「議員報酬はまず、議員のあるべき姿を踏まえたうえで検討する必要がある」と語りました。
斎藤氏は「市民の要望を市政に反映させることが議員の役目であり、ボランティアでは不可能。議員報酬は第3者機関で決めるべきだ」と述べました。
小林氏は「首長が直接民主主義を逆用して住民を動員することは許されない。議会は自己改革を一層すすめながら、一致団結して議会解散に反対していくことが必要だ」と提起。「憲法上、首長と議会はともに住民の公選で選ばれる対等な関係にあり、議会は第一義的な住民代表機関とされている。憲法の2元代表制が踏みにじられている現状を元に戻す必要がある」と強調しました。
会場からは「請求代表者でも受任者でもない人から署名をすすめられた。署名運動を市長が先導したのもおかしい」「市は財政危機なのに、公約違反の金持ち減税を強行して、福祉を削るやり方は異常だ。金持ち優先の河村市政は許せない」などの意見が続出。
日本共産党の山口きよあき市議は「市民の皆さんの思いをしっかり受け止め、議会改革や要求実現に全力をあげます」と決意を述べました。
水田洋名古屋大学名誉教授が、病気療養中の成瀬昇元愛知県地方労働組合評議会議長のメッセージを代読しました。(2010年12月21日)