名古屋市西区の愛知県済生会病院が、来年4月からリハビリ病院に全面転換する問題で、「地域医療を守る西区住民の会」は12月11日、住民や患者ら41人の参加で病院側と懇談しました。病院側から、中小路種女業務担当理事、浅野晴好病院長、稲垣正志事務局長らが出席しました。
同病院は、県の副知事が県済生会の会長で公的性格が強く、急性期医療を担っています。しかし医師不足や経営難をから、急性期病棟をリハビリ病棟に転換し、一般外来診療を閉鎖する方針です。
経営実態など「会」の質問に対して、病院側の説明は具体的なものはなく、同病院が行う無料定額診療は「回復期リハビリ科のみ実施する」と回答。また、同区内の名鉄病院との統合の話があることを認めたものの「詳しいことは言えない」と述べました。
参加者から、「親が病院の世話になっているが、医師から何の説明もない」「整形の医師は評判がよく、長崎から頼ってきた患者もいる。関節治療では日本一の病院だと思っている。患者にきちんと説明してもらいたい」などの訴えや、「済生会の重要な役割を認識しているのか」「誠意ある回答をしないと説明会とはいえない」の指摘がありました。
日本共産党のわしの恵子市議は、「住民は納得できていない。病院経営の改善のために、県や市、医師会に働きかけ医師確保の努力をすべきだ。手押し車やツエをついて病院を利用する患者の思いを受け止めてほしい」と求めました。
病院側は、責任をもって住民説明会を行うと約束しました。(2010年12月17日)