就活、バイト・・・学べない
日本共産党愛知県委員会は11月29日、日本福祉大学(愛知県美浜町)の全学学生自治会連合を訪ね、学費負担やアルバイト、就職活動などの実態を聞き、懇談しました。
党側から河江明美、本村伸子、中村吉男の各常任委員、美浜町議の鈴木美代子、山本辰見両氏が出席。自治会から古川大暁(ひろあき)委員長、谷本麗之(れいじ)副委員長ら7人が参加しました。
河江氏は、大学の危機と就職難を打開する党の提言を紹介し「皆さんの声を政府交渉に生かしたい。国の教育予算を増やさせ、学問と就職活動が両立できるルールをつくりたい」と話しました。
古川委員長は、自治会が行った学生アンケートを説明。8割が「学費負担が重い」と答え、「家族に苦労をかけてつらい」「奨学金の返済が不安」などの回答が目立ちました。
古川委員長は、「講義の空き時間にバイトをし、勉強や寝る時間がない」「学費も生活費も自分で稼ぐのが条件で月に十数万円のバイトに追われている」の声を紹介し、「国が大学に出す予算が少なすぎる。学費を下げ、給付制奨学金を創設すれば、家庭の事情で大学をやめる仲間を出さないですむ」と訴えました。
谷本副委員長は「学ぶことは大切なのに、家族に迷惑がかかってしまう。解決にむけ皆で声を上げるために、学生自治会が大事だと思う」と語りました。
就職活動では、「3年生も就活に懸命で、落ち着いて学問に取り組めない」「福祉を学んでも5割以上が一般企業に行く。福祉職場は賃金・労働条件が劣悪で生活できないからだ」などの発言がありました。
「自分の手首を切って、就活の苦しみから逃れようとした学生もいる」「会社面接の交通費を稼ぐために、アルバイトを増やさざるを得ない」などの実態も話されました。
古川委員長は、学費引き下げを求めた国会要請、経済団体に学生の声を届ける活動、学生の統一要求をまとめ大学側に提出する活動の準備状況を報告しました。
女子学生は、通学路やアパート付近は暗い道路が多く、痴漢の被害も拡大していると訴え。現場調査を徹底し、安全な町づくりのために、町長に話し合いを申し入れることになりました。
本村氏は「貴重な話を伺った。党の活動にも、しっかり活かしたい」と話しました。(2010年12月1日)