愛知県社会保障推進協議会(徳田秋議長)は11月11、12日の両日、「介護なんでも電話相談」を行いました。名古屋市昭和区の県保険医協会の電話相談センターで、同協会、民主医療機関連合会、医療や介護の労働組合のスタッフらが、31人の相談に応じました。
共働きで88歳の母親を介護する男性が、「土・日も仕事で不在の時に、ショートステイが見つからない」と電話。相談員は、泊りが可能なデイケア施設もあり、担当のケアマネージャーに相談するよう助言しました。
「私は自律神経失調症で、家事ができない日もある」という女性は、左半身麻痺で外出できない夫の自宅介護で、途方に暮れていました。相談員は、緊急時のヘルパー派遣をケアマネージャーに相談するよう勧めました。
「認知症の夫が外出先に自転車を忘れ、交番に被害届を出す」という相談には認知症講座を紹介し、▽服に名前を書く▽免許証を持たせる▽交番に事情を話す―とアドバイス。「認知症の母が、昼間は一人になるが、入れる施設がない」「祖母が退院するが、自宅に風呂がなく介護が難しい」などの相談や、自治体の対応の悪さやヘルパーへの不満をぶつける人もいました。
介護労働者の問題では、「給料が安い。夜勤明けの休みがないので辞めた人もいる」「息子が特養に勤めているが、疲れていて胃痛や気分不快を訴えている」などの相談がありました。
社保協の加藤瑠美子事務局長は「介護施設の数が不足し、必要な介護が保障されないケースが多い。とくに低収入の人は利用先が見つからない。悩みがケアマネージャーに伝わらず、医療・介護現場は人手不足で相談しにくいなど、事態は深刻。来年の制度改正にむけて抜本的な改善が必要だ」と話しています。(2010年11月14日)