最低賃金の大幅引き上げ、地域経済の活性化などをめざす愛労連(愛知県労働組合総連合)・地域労連の総行動が11月11日、県内各地で取り組まれました。早朝は133カ所の駅やバスターミナルなどで宣伝、昼間は労基署・職安、商工会議所などへの要請、夜は15地域で決起集会などが行われました。
名古屋市の16行政区では、中小企業の元気を取り戻す製造業実態調査に取り組みました。金型、ゴム工業、切削加工、プラスチック加工、金属加工(プレス板金)の5業種、2100社にアンケートを送付し、この日いっせいに訪問して対話しました。
港区の行動では、名古屋港湾関係労働組合協議会の青山公平議長が「中小企業の営業と雇用を守る共同が、労働組合の系統の違いを越えて広がっている。生活の厳しさを打開し、生き生きと働ける職場づくりへ力をあわせよう」と訴えました。
参加者は、労働者の権利を守る名古屋港パトロールとあわせ、事前にアンケートを送付した209社に電話し、面会の約束ができた140社を15グループで訪ねました。
自動車、オートバイ部品の金型製造の社長(68)は「他社にはない製品を作ってきた誇りがあるが、38年間の経営で今が一番きびしい。これ以上の単価切り下げには協力できず、廃業を考えている」と話しました。また「若い同業者には、この苦しさを何とか乗り切ってほしいし、労働組合も力を貸してほしい」と述べました。
ビル工事の大型部品をつくる事業者は「関東まで営業エリアを広げないと経営がなりたたない」と訴え。電気・ガスのメーター製造会社の従業員は「労働者も経営者も、みんなの暮らしが成り立つルールをつくってほしい」と話しました。(2010年11月13日)