政府が6月に閣議決定した「中小企業憲章」を生かし、名古屋の中小企業の元気を取り戻す製造業実態調査のスタート集会が10月6日開かれました。愛知県商工団体連合会、名古屋市職員労働組合、愛知県労働組合総連合、自治労連名古屋ブロックによる実行委員会の呼びかけで、75人が参加しました。
調査には、名城大学地域産業集積研究所と東海自治体問題研究所が協力。市内の自動車関連と想定される金型、ゴム工業、切削加工、プラスチック加工、金属加工(プレス板金)の5業種の2164事業所を対象に、製品・技術、業績、経営上の問題点と課題、市の産業・中小企業施策などをテーマに36項目を質問します。
名古屋市職労の塚本紀子副委員長は「中小企業の実情や要望をまとめ、活性化にむけた施策を提案し、市にも実態把握を求める。市民参加で『中小企業憲章』をいかす条例制定と、市をあげて中小企業を育てる体制づくりをめざそう」と訴え。今月21日と来月11日の全事業所訪問などの活動を提起しました。
名城大学の井内尚樹准教授は「調査は業者の利益のために、市内のモノづくりを豊かにするためのものだ」と強調。医療、介護、教育の充実を基盤とし、中小企業を中心に経済を活性化させる名古屋市政の実現を訴えました。
愛労連の吉良多喜夫事務局長は「トヨタに依存してきた中小企業では、県内生産縮小のなかで今後の不安が高まっている。中小企業に光をあて、行政にも働きかけていこう」と述べ、運動の先頭にたつ決意を表明しました。
「?社長さんの切実な声を聞かせてほしい?を運動のキーワードに、?宝?の調査活動にしよう」「労働組合質が問われる運動だ。まちを活性化し、住民要求を実現する取り組みとして全力をつくす」「地域振興を視野に、さらに業界団体、研究者、研究機関との共同も展望しよう」などの発言がありました。(2010年10月10日)