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ぜんそく患者への助成拒む 名古屋河村市長が回答

 

 「健康と環境を守れ!愛知の住民いっせい行動」(野呂汎実行委員長)は8月31日、環境改善の課題で、名古屋市の河村たかし市長と話し合いました。ぜん息患者医療費助成、環境行政充実、環境目標値達成への実効ある取り組み、道路計画の中止も含めた再検討などを求めました。
 公害病患者の会の役員が「ぜん息患者の医療費助成は5億円の財源で可能」と述べ実施を求めたのに対し、市長は「ほかにマニフェストにかかげた項目を優先せざるを得ない」と回答。役員は「現に苦しむ人の救済が、(企業など大気汚染の)原因者の改善を促す」と述べ、再考を求めました。
 16区の保健所の公害対策部門が10月から4カ所に集約され、大気汚染の常時測定局が大幅に削減された問題で、参加者から「市民が知らないうちに、河村市長のもとで公害行政が後退している」と批判があがりました。
 市長は、「住民が反対する道路建設は無理に進めず、現場にも行って話を聞き、検討する」「河川の浄化に力を入れる」など要望を受け止める発言の一方で、「減税すれば市民の寄付も集まり、環境対策の財源も生まれる。役所に頼るのではなく、市民みずからがやるべき」と、行政の役割を否定する発言をしました。 (2010年9月2日)