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戦争の悲劇を語り継ぐ 中高生、父母が朗読劇

 

 愛知県豊田市にある南山国際高等学校・中学校の演劇部所属の生徒と父母による朗読劇「あの夏の空に届け」が7月10日、市民がボランティアで運営する戦争と平和の資料館「ピースあいち」=名古屋市名東区=で行われました。
 朗読劇は、ヒロシマ原爆の証言、名古屋空襲、中国重慶の空襲などの証言や手記、詩で構成され、バイオリン演奏もまじえて60分の劇にまとめられました。峠三吉の「原爆詩集」、俳優の米倉斉加年さんの「おとなになれなかった弟たちに」などが披露されました。
 朗読劇の活動は6年目を迎え、ヒロシマ・ナガサキ、東京大空襲、ヨーロッパの空襲などを語り継いできました。中学3年生の修学旅行の事前学習として、昨年からはピースあいちでも上演するようになりました。
 朗読劇を企画し、指導してきた演劇部顧問の馬場豊さんは「年に1回はみなさんとこういう場を共有し、生命の尊さ、親子の情愛、平和の大切さを訴えていきたい」と話しました。
 生徒からは「戦争という悲劇に向かい合った方々の思いを伝えたい」「戦争を起こしてはいけないという思いを共有したい」、父母からは「戦争を知らない私たちが、その悲しみ、苦しみを語り継いでいくことが、未来へ続く平和への一歩」などの声が寄せられました。 (2010年7月14日)