「市民のための市立病院をなくさないでください」―。名古屋市の2月市議会が始まった2月19日、看護師たちが名古屋市役所前に座り込み、市民にアピールしました。名古屋市立病院職員労働組合が取り組みました。
市はこの日、城西病院(中村区)を来年3月末に廃止し、緑市民病院(緑区)は2014年度までに管理を民間に委託する指定管理者制度を導入する条例案を議会に提出しました。地域住民や患者、開業医などからも不安の声が上り、城西病院廃止に反対する1万人以上の署名が提出されています。
病院労組の横井良乃書記長は「赤字だから市立病院を廃止と言うが、原因は看護師不足による病棟閉鎖で、住民の責任ではない。中村区でも緑区でも市民の反対運動が起きている。連帯してたたかおう」と訴えました。
看護師の松本京子さんがマイクを持ち「民間大病院は入院費用が高く、低所得者は利用できません。災害時に住民の命を守れるのは市立病院です」とアピール。参加者が「高齢者の反対署名を無視しないで」「本丸御殿復元こそ無駄遣いです」などとリレートークしました。
各団体の代表が次々と激励。日本共産党の江上博之、かとう典子、くれまつ順子の各市議も駆けつけました。
市職労の大橋宗明委員長は「市長は大企業、大資産家の利益擁護のために、庶民の暮らしを切り捨てている。議会は市民、患者の声を踏まえて、時間をかけて検討すべきだ」と訴えました。
愛知県社会保障推進協議会(徳田秋議長)はこの日、議会の各会派にたいして、市が提出した条例案に反対するよう要請しました。(2010年2月21日)