愛知県の革新県政の会(榑松佐一代表)は12月17日、1年後にせまった県知事選挙にむけて課題を明らかにする学習会を名古屋市熱田区で開きました。
「設楽ダムの建設中止を求める会」の市野和夫代表、野鳥保護活動家の大羽康利さん、自治体職員、林信敏元県議が報告しました。
市野氏は、設楽ダム建設について▽水は十分なのに需要予測を過大に見積もっている▽環境を破壊し三河湾の貧酸素化がすすむ▽洪水調節にも役にたたないーなどの問題点を指摘し、中止を主張しました。長年に及ぶ国・県のダム押し付けで、設楽町が「受け入れやむなし」となった経過にふれ、「農山村の振興政策がまともに取り上げられなかった。“持続可能な社会作り”の政策を正面から掲げることが必要だ」と訴えました。
大羽氏は、豊田市と岡崎市の境界に県が造成する「トヨタテストコース」で、猛禽(もうきん)類の絶滅がすすむ危険を指摘し、「COP10を開催する愛知県でなぜ自然を破壊するのか。県が一企業のために開発するのは許せない」と訴えました。
林氏は、外需依存政策の破たんによる経済の落ち込みと県財政の危機、財界・大企業中心の「構造改革」や派遣切りなどによる貧困と格差の広がり、自公政権を退場させた政治動向にふれ、「大型開発路線は破たんした。県政を“憲法を生かす住民福祉の機関”に転換しよう。私たちの出番だ」と訴えました。(2009年12月22日)