「核の傘」固執を批判
日米核密約問題をテーマにしたシンポジウムが12月20日、名古屋市中村区で開かれました。「非核の政府を求める愛知の会」と「原水爆禁止愛知県協議会」が主催。新原昭治(核問題研究者)、田巻一彦(「ピースデポ」副代表)、沢田昭二(県原水協理事長)の各氏がパネリストをつとめました。
「非核の会」の徳田秋運営委員が主催者あいさつし、「世界が核兵器廃絶に大きく舵(かじ)を取りつつある今、『核の傘』に固執し続けてきた日本の姿勢が問われている」と指摘しました。
新原氏は、政府が行っている核密約問題の調査がきちんとおこなわれるよう国民の監視が必要と強調。「密約の事実が明らかになった場合、『核兵器をつくらず、持たず、持ち込ませず』の『非核三原則』を厳守するよう求めていくことが大切です」と述べました。
田巻氏は、世界中で広がっている「非核兵器地帯」条約を、北東アジアでも実現すべきだと提起。
沢田氏は「日本が核兵器廃絶の先頭にたつためには、『核の傘』論から離脱する必要がある」と述べ、国民的な世論と運動を呼びかけました。
会場からの質問では「核兵器をなくす場合、核物質はどうやって処理するのか」「オバマ米政権をどう評価すべきか」などの質問が出され、各パネリストが丁寧に答えました。(2009年12月22日)