日本共産党愛知県委員会と名古屋北西地区委員会は6月3日、厚労省に対し、労働者派遣法に違反した事態を改善し、派遣労働者の雇用の安定と生活支援の施策を求める緊急の申し入れを行いました。
せこゆき子、八田ひろ子両衆院比例予定候補、木村えみ衆院愛知1区予定候補、もとむら伸子同3区予定候補とともに、東芝グループの業務偽装を告発した派遣社員の男性らが参加。仁比聡平参院議員が同行しました。
厚労省側は、三姓晃一労働者派遣事業係長らが応対しました。
せこ氏らは、5月21日の参院予算委で、仁比議員の質問に舛添要一厚労相が指導に従わない派遣先に対しては勧告を行うとした答弁にもとづいて、「期間の定めなき雇用」として、派遣先に雇い入れ勧告を行うよう強く求めました。
三姓係長らは、個別の案件については答えられないとした上で、一般的には助言に従わない場合、事案を把握してから1ヶ月以内に指導・助言を経て勧告するようになっていると回答しました。
厚労省側が、派遣元との雇用契約が続いているうちは派遣元に雇用を守る義務があると考えていると述べたことから、せこ氏らは「派遣元は派遣先とともに共謀して何年も偽装していた。適正な雇用関係ではない」「国会の場で大臣が明言したことをなぜゆがめるのか」「労働局の指導から2ヶ月たっている」と追求。男性が「契約打ち切りを放置することが、あなたがたのいう雇用の安定化なんですか」と訴えると、厚労省側は一切答弁できませんでした。
さらに男性が告発したような「業務偽装」は特殊な例ではなく、派遣期間の制限がない専門26業務に従事する契約を結んでいても、実際には業務内容が違う違法行為が少なくないことなどを指摘。この場合も、企業の責任を明確にし、早急に勧告を行うよう求めました。
派遣切りなどにあった労働者が失業給付を受給できるように周知徹底するよう求めたところ、あらゆる機会を通じて周知していると回答しました。
失業者にたいする就職安定資金融資制度の返済期限延長や返済猶予制度などについては、検討するとしました。