愛知県の県立高校4校が授業料を滞納した一部の生徒に卒業証書を渡さなかった問題で、日本共産党愛知県委員会と民青同盟愛知県委員会は23日、愛知県に対し、生徒に謝罪して卒業証書を渡すよう申し入れました。せこゆき子、八田ひろ子両衆院比例予定候補、中村吉男党県青年学生部長、並川穂高民青同盟県副委員長が参加しました。
県教育委員会によれば、卒業証書が授与されなかったのは4人で、卒業は全員が認定。2006年度にも2人に渡さず、07年度はゼロでした。
せこ氏は、学費で高校を断念する若者を出さないための党の「緊急提案」に触れ、「子どもたちの心の傷として一生残りかねない問題。滞納は親の事情によるもので、支払い責任は親に求めるべきです。減免制度や奨学金制度を拡充する必要がある」と求めました。
県教委の岩間博高等学校教育課長は、「学校の判断で行ったことだが、生徒に社会のルールを教える必要もあり、教育上やむを得ない措置と受け止めている」「今後はこういう事態にならないよう、学校との連携を強め、減免うあ奨学金制度の活用をすすめていきたい」と回答しました。
八田氏は「子どもに自己責任を求めるのは、教育の趣旨にそぐわない」と述べ、再考を求めました。
一行は、授業料滞納を理由に、成績通知表の評価数値が不当に低くされた生徒の訴えを紹介し、是正を要請しました。
県担当者は、「認識していなかった。成績表のあるべき姿ではないので是正指導する」と約束しました。
県立高校授業料は月額9千900円で、修学旅行の積立金やPTA会費、教材費の実費徴収分を含めると1万5千円前後の負担に。07年度の授業料滞納者は115人いました。