ニュース

【09.02.11】トヨタ総行動がとりくまれる

トヨタ自動車の社会的責任果を追及する第30回「トヨタ総行動」が11日、愛知県豊田市を中心に取り組まれ、全国から1600人の労働者が参加しました。「あきらめずにたたかえば勝利できる」確信が広がりました。
「総行動」は愛労連・愛知春闘共闘、トヨタ職場革新懇、日本共産党愛知県委員会などの実行委員会が主催。
トヨタ本社近くの公園で行われた決起集会には「派遣切り」とたたかう労働者が多数参加しました。
壇上から「解雇を撤回させ、職場復帰を勝ち取り、賃金も上がった」と報告し、喝采をあびたJMIU(全日本金属機器労働組合)大洋荷役分会の勝連雅史分会長=トヨタ系部品メーカーに派遣=は「派遣会社は仕事をみつける企業努力の責任を果たさず、安易に労働者を切り捨てただけだ。多くの人が労働組合をつくって立ち上がれば道は開ける」と訴えました。

集会後、参加者は「トヨタは地域経済を守れ」「雇用責任を果たせ」などと唱和しながらトヨタ本社までデモ行進しました。
デモ行進に手を振って声援していた飲食店経営の男性(52)は「東京で働いている息子も、3月に派遣契約が終わるので心配。トヨタのような世界有数の大会社は、労働者を切るのでなく、守るように根本から改善して、良い手本となってほしい」と語りました。

派遣会社が態度を変化

結成されて間もない名古屋北部青年ユニオンからは、4人の若者が参加しました。三菱電機名古屋製鉄所(名古屋市東区)の「派遣切り」とたたかう北川浩次さん(33)=仮名=は「正規社員からも応援のメールなどが寄せられ、派遣会社が『具体的な要求をだしてくれ』と態度を変化させてきた。この集会はたたかいを学ぶ素晴らしい機会だ」と話しました。

「整理解雇は無効」の労働審判勝ち取る

昨年9月にカー用品メーカーから30人の仲間とともに整理解雇された鈴木洋さん(46)は、JMIUに結集して「整理解雇は無効」の労働審判をかちとり、職場復帰目前です。「多くの労働者が『派遣切り』に苦しみ、1人で悩んでいる。彼らを応援する側にまわって一緒に声をあげたい」と語りました。

工場3か所で八田氏ら宣伝

 
「トヨタ総行動」は決起集会やデモ行進のほか、早朝から夕方まで各地で宣伝にとりくみ、約1万6千枚のビラを配布しました。
豊田市内にある3ヵ所の工場前では、仕事帰りの労働者に「株主優先から労働者・下請けに」などと書かれたビラを配り、「13.9兆円の内部留保を活用すれば、期間社員の雇用は守れます」と訴えました。

堤工場前の宣伝には日本共産党の八田ひろ子衆院比例予定候補も参加しました。八田氏は「30年前から『トヨタ総行動』に参加してきました。いま、『クビ切り許すな』の声は大きな世論になっています。あきらめずに声をあげれば変えられます。雇用と賃金を守り、くらしを守るため、力をあわせて立ち上がりましょう」と訴えました。