日本共産党愛知県委員会と、党県障害者後援会は7日、名古屋市昭和区で、見直し時期にあたる障害者自立支援法を考える懇談会を開きました。県内各地から障害者や家族、施設関係者ら30人が参加し、直面している悩みを訴えました。せこゆき子衆院比例予定候補が出席。
主催者あいさつした野原信一・同後援会長は「日本の福祉は危機に直面しています。法改正に向けた政府の議論は『応益負担』制度の存続を前提としており、抜本的な改善は期待できない」と述べました。
出席者は「(事務所報酬の削減による労働条件悪化で)ヘルパーが少なくなり、緊急に頼みたい時に大変困る」(名古屋市中区に住む障害者)「不況で作業所の仕事が6分の1に激減。給料が払えない」(東海市内の施設長)と訴えました。
グループホームづくりに奔走している障害者の父親(瀬戸市)は、「資金が足りない。行政は親まかせで、何の支援もない」。養護学校教員は「重度障害の子どもたちは、将来の行き場を失った。医療費も削られ、卒業後2、3年で亡くなる子が増えている」と語りました。
せこ氏は昨年12月に党が発表した提言「自立支援法を廃止し、人間らしく生きるための新たな法改正を」の内容を説明。「どんなに障害が重い人でも人間らしく生きる権利があり、その力をもっています。社会保障費を切り捨てる今の政治を転換し、当事者参加による福祉の充実をめざして全力を尽くします」と述べました。
党県委員会は懇談会に向けて400施設に案内を届け、従来党とつながりのなかった障害者団体と対話を重ねてきました。今後も自治体や地域で懇談会を開く予定です。