愛知県津島市民病院の赤字と医師不足を考え、安心してかかれる病院をめざすシンポジウムが13日、同市で開かれました。海部津島革新懇の主催で開かれました。
海部津島革新懇の主催で160人が参加しました。
同市の伊藤文郎市長、松崎安孝病院長、加藤錠一医師会長と、日本共産党元衆院議員のせこゆき子氏が、参加者と討論しました。
市長は、「地域医療は医療者と住民、行政が一緒につくるもの」と強調。「市民の安心・安全を守る使命を自覚し、医師不足で閉鎖中の診療料も早く再開したい。赤字解消の目標を明確にして運営したい」とのべました。
病院長は、医師が休みをとれない実態を報告し、「医師不足の原因は国の『構造改革』路線で、医療費にかける財源が少なすぎる」と指摘しました。医師会長は、医師不足で急患の搬送時間が伸び、“大事故の一歩手前”と実情を報告。各医療機関の連携の大切さを強調しました。
せこ氏は、自公政治による医療切り捨てを批判し、医療機関から地域を守る党の提案を紹介。「ムダな公共事業を削って医療にまわすなど、政治の大本にメスを。健康を守るためにも政治を変えよう」と訴えました。
参加者から「市長の発言に励まされた」「市民病院は地域医療の核に」「市民病院を守るために、力を合わせたい」など、期待の声が続きました。また、「精神科の設置を」「待ち時間が長くなる時は事情を説明して」「緩和ケア病棟は評判が良いので守って」「経営効率主義に陥らないで」など、率直な注文もありました。
日本共産党の伊藤恵子市議は、党のアンケート結果にふれ「市民病院を評価し、民営化に反対する人がほとんど。効率より安心の医療を求める声がたくさん寄せられた」と報告しました。
市長と病院長は「激励に感謝する」「意見を聞いて元気になった」と発言。せこ氏は「市民病院を守りたいとの思いを共有できた」と述べました。