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【07.04.09】いっせい地方選挙・前半戦―県議選、名古屋市議選の結果について 2007年4月9日 日本共産党愛知県常任委員会

一、八日投開票が行われたいっせい地方選挙前半戦の愛知県議会議員選挙、名古屋市議会議員選挙で、日本共産党は県議選で九人、市議選で十七人の候補者を立ててたたかいました。しかし結果は、県議選では前回失った唯一の野党の県議会議席を回復できず、名古屋市議選では、守山区で初議席を獲得し、中川区で回復する一方で、千種区、名東区で現職落選、南区で新旧交代に失敗し、九議席から八議席へ後退させました。

 日本共産党の躍進に期待を寄せていただいた有権者の思いにこたえる結果が出せなかったこと、とりわけ、県民のみなさんとのかけがえのない架け橋であり、行政と議会のチェック役である日本共産党の県議会議員の議席を回復するという責任を果たせなかったことを、心からお詫びいたします。

 日本共産党を支持していただいた有権者のみなさんに対し、また、党の前進のために昼夜をわかたず奮闘していただいた党員、後援会員、支持者のみなさんに対して、心からのお礼を申し上げます。

一、今回の選挙戦の大きな特徴は、マスコミによって、知事選と同様に選挙の最大の争点が、自民党対民主党の二大政党対決がであるかのような意図的な報道がされ、自民・公明の悪政に対する有権者の批判の広がりの中に、「『藁をもつかむ』思いで民主党に期待を託そうかという流れ」(三中総結語)が生まれたことです。

 日本共産党と候補者は、選挙の真の対決構図が、「オール与党」対日本共産党の対決であることを明らかにし、「くらし・福祉を守る」「税金のむだづかいをただす」「憲法と平和を守る」の三つを基本に、オール与党への批判・告発と日本共産党のかけがえのない値打ち・役割を訴えました。日本共産党の訴えは、届いたところではどの選挙区でも有権者に積極的にうけとめられ、日本共産党に期待と共感が寄せられました。その結果、県議選でも、市議選でも全体として得票を増やしました。

 とくにこの間、日本共産党が取り組んできた、「子ども署名」と「福祉の心署名」への反応は強く、選挙前はもちろん、選挙の最中も次々に署名が寄せられ、「子どもの医療費の無料化を中学卒業まで実現して」「年金を増やして」「国民健康保険料を引き下げてほしい」などの切実な県民の要求が日本共産党に寄せられました。同時に、税金のむだづかいの一つとして、政務調査費の不適正な使用や豪華な海外視察の問題が大きな争点になり、政務調査費の領収書の自主的な公開を実施し、政務調査費の公開を条例提案(名古屋市議団)した日本共産党への共感は強いものがありました。

 しかし、他党の多くの候補者が政務調査費について「個人としては公開する」と述べ、民主党や公明党がにわかに「公開の方針」を出すなど有権者に対してごまかしに終始しました。さらに、子どもの医療費の無料化の拡大の請願に反対しながら、自らの公約や実績として訴えるなど、切実な住民要求にこたえるかのポーズをとりました。また、公明党はごまかしのにわか実績とともに、卑劣な反共デマ攻撃を行ってきました。

 日本共産党はただちに道理ある批判や反撃を行い、自民党は半数をこえる選挙区で減票し、公明党は県議・名古屋市議のすべての選挙区で前回から得票を後退させました。しかし、知事選以来の民主党への幻想を克服する論戦が、全有権者規模で浸透するまでには至らず、民主党が自民・公明から離れた有権者の支持の受け皿となり、大幅に票を増やしました。

一、県議会議席の回復、名古屋市議会の現有議席の確保ができなかった最大の問題は、選挙戦で、最後まで支持を広げる大奮闘はあったものの、有権者の期待や共感の広がりを議席と得票に結びつける主体的取り組みの不十分さにありました。県議選でも、市議選でも全体として得票は増やしており、有権者の期待や支持にふさわしい対話・支持拡大の飛躍など、勝利するために必要なやるべき基準にたって、組織的にやるべきことをやりぬいていれば、県議会議席の回復、名古屋市議会議席の前進という政治目標を達成する客観的条件はありました。

 三中総は、三月八日までに、選挙勝利をかちとるためにも二つの課題の達成を呼びかけました。県党は、これを正面から受けとめ奮闘しましたが、全党の立ち上がりの遅れもあり、課題の達成に至らなかったことが、選挙の後退の大きな要因となりました。県常任委員会は、政治目標を達成できなかった指導責任を痛感しています。
前半戦の結果についての全面的な総括は後半戦が終了した後に、党内外のみなさんの意見にも耳を傾けて深く議論していくようにします。

一、いよいよ後半戦が十五日から始まります。後半戦の最大の特徴は、多くの選挙区で定数削減など、日本共産党締め出しのシフトがかつてなく強められていることであり、公明党・創価学会を先頭にした反共攻撃も強まっています。それだけに、私たちが、前半戦の教訓をしっかり生かして、「現有議席の確保も容易ならない課題」ということを銘記し、攻めの選挙戦をすすめることが大事になっています。前半戦の論戦を教訓にし、後半戦での論戦を充実させるとともに、宣伝戦とともに、対話・支持拡大など組織戦を思い切って引き上げることが求められています。

 すべての自治体で、すべての候補者の勝利をかちとるために、当該の党組織・後援会はもとより、名古屋市内のすべての支部と党員・後援会員が後半戦の勝利のために全力を発揮することを訴えるものです。

以上