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【07.01.07】新年ごあいさつ 政治の流れ変える年に 日本共産党愛知県委員長 岩中正巳

1月7日「愛知民報」

 新年おめでとうございます。

 小泉「構造改革」路線の継承を掲げて安倍内閣が誕生して4カ月近くが経過しました。日本共産党は、昨年の通常国会と秋の臨時国会で草の根からの国民運動と結んで、自民党政治の「3つの異常」をただす論戦とたたかいに全力でとりくんできました。

 歴史認識の問題では、安倍首相は、日本が行なった戦争を「アジア解放の自存自衛の戦争」だという戦争観を持論とする政治家です。日本共産党の志位委員長の追及に対して、植民地支配を「国策の誤り」と認めた「村山談話」「従軍慰安婦」問題での「河野談話」も受け継ぐと言わざるを得ませんでした。安倍首相の歴史認識が変わったわけではありませんが、安倍首相に代表されるような特定の歴史観は、首相になったら口にできない性格のものであることが明らかになりました。

 アメリカ言いなり政治の異常という問題でも、先のアメリカの中間選挙では「イラク戦争ノー」の審判が突きつけられ、ブッシュ共和党が歴史的な敗北を喫して、アメリカでは内戦状態に陥っているイラクから、いかにして撤退するかが大きな焦点になっています。こうしたなかでも、安倍政権はイラク戦争を正当化し、航空自衛隊の派遣期限を来年7月まで延長するとともに、昨年の臨時国会で防衛庁を「省」へ昇格を強行するなど、日米軍事同盟強化を推進していることは重大です。

 秋の臨時国会では最優先課題としていた教育基本法の改悪を圧倒的国民の世論に背を向けて強行成立させました。 しかし、改悪教育基本法は、「愛国心」の押し付けや国家による教育への介入と統制を強めるもので、憲法の保障する学問の自由、思想・良心・内心の自由、国民の教育権などを真っ向からじゅうりんする憲法違反の法律です。

 今、教育現場の矛盾が深刻化し、いじめによる自殺が社会問題になっています。その根底にある、競争と差別・選別教育により子どもたちの心が傷つき、ストレスがいじめなどの大きな原因になっている問題の解決にはまったく役立たないばかりか、さらに深刻にするものです。
 日本国憲法を立脚点に、改悪教育基本法の具体化と教育現場への押し付けをゆるさず、子どもたちを守るたたかいをさらに大きく広げていくことがもとめられています。

 安倍内閣は歴代の内閣で初めて期限を切って改憲を政治日程にのぼらせた反動的危険性をもった内閣です。しかし、「憲法をまもれ」の国民的運動は大きく広がり、「9条の会」は全国で5000、県内でも300に広がっていて、「憲法9条を守ろう」の声と運動は多数派へ広がる状況をつくりだしています。

 大企業中心主義の害悪による格差と貧困の広がりも大きな社会問題になっています。大企業が空前のもうけをあげる一方で、国民には非正規雇用の拡大などで低賃金・長時間労働など過酷な労働実態が押し付けられ、「ワーキングプア」というような状態も広がっています。

 こうしたもとで、大企業にはさらなる減税、庶民には負担増という逆立ちした税制がさらに押し付けられ、今年1月から定率減税の全廃で所得税が、6月には住民税が増税になり、連動して国民健康保険料(税)や介護保険料も値上げされます。

 いま、国政では自民、民主が2大政党づくりのなかで悪政を競い合い、地方自治体では「オール与党」で自民・公明・民主が住民犠牲の政治を推し進めています。いま、国政でも、地方政治でも「政治の流れを変えて欲しい」という声が大きく広がっています。

 そうしたなかで、国政でも、地方政治でも「たしかな野党」として国民、県民の利益第一に奮闘する日本共産党への支持と期待が大きくひろがっています。私たちは、こうしたみなさんの期待に応えて、県知事選挙、いっせい地方選挙、参議院選挙と連続したたたかいで必ず勝利と躍進をかちとる決意です。

 こうした一連の選挙戦でのみなさまのご支援・ご協力を心からお願いするとともに、今年がみなさまにとってより良い年になるように心から願うものです。